「偶然の出会い」とはあるものだ。ルーマニア1部のCFRクルージュから、山形に新加入するDFウーゴ(31)が21日、空路来日。新幹線経由で午後3時にJR山形駅に降り立った。と、そこにはいるはずのなかった小林伸二監督(50)の姿が…。

 同監督はウーゴ到着の5分前に、たまたま通り掛かった。自宅のある福岡から山形へ戻ってきたばかり。クラブ関係者の声に「あれ、何してんの?

 あぁ、今日(ウーゴが)来るの~。じゃあ待ってようか」。

 待つこと約10分。大きな荷物を持つ身長190センチの大男が登場した。緊張した面持ちだったが、小林監督が握手にいくと笑顔で応じた。「監督に会えてうれしい。神の仕業?

 常に(神は)いると思っているよ」と感激。小林監督も「やってくれそうだね」と期待の言葉を贈った。この偶然が吉兆になればいい。

 午後3時の山形市の気温は0度。ブラジル出身のウーゴには寒いはずだが「山形はいい街だね。(寒さの厳しい)ポーランドでもやってたし大丈夫だよ」。欧州チャンピオンズリーグも経験した大型センターバックは、新天地に早くもなじんでいた。【湯浅知彦】