山形は13日、天童市内で練習を再開した。11日の鹿島戦(0-2)で負傷したFW長谷川、FW古橋を欠く清水戦(15日=アウスタ)には、MF太田徹郎(21)がトップ下で今季初先発することが濃厚。前節はアクシデントのあった古橋に代わり、前半10分から出場した。「緊急登板」にもかかわらず、後半6分にはゴール前でシュートを放ち、ネットを揺らした。「入ったと思ったけど(線審の)旗があがってましたね」。惜しくもオフサイドの判定となったが得点のにおいを感じさせた。

 チームで最も日焼けしている若手のホープは、チーム一の「いじられキャラ」。取材中、横を通り過ぎる先輩たちが「調子に乗るなよ」「(試合に)出んの?

 出んの?」とちゃちゃを入れるが気にしない。グアムキャンプ中には、ホテルの好意で行われた食事会でファイアダンスに参加。現地人顔負けの風貌で爆笑を誘った。リーグ戦5試合勝ちなしの悪い流れを断ち切るべく「今度こそ、ゴール決めたいっすね」。

 “凱旋(がいせん)試合”に燃えている。小3までの4年間、静岡・御殿場市で暮らし、「サッカー王国」で基礎を学んだ。「お世話になった人に良いところを見せられるように」。第2の故郷で「褐色の弾丸」が、エスパルスゴールを打ち抜く。【湯浅知彦】