2戦連発で「三浦兄弟」を完全攻略する。J2山形DF西河翔吾(28)が20日、天童市内で行われた紅白戦3本全てに主力組で出場。22日のアウェー北九州戦でのスタメンをほぼ手中にした。前節富山戦(15日)では前半ロスタイムに左CKを頭で合わせ、決勝ゴールをたたき出した。今節は「自分の得点で勝ちを決められれば最高ですね」とプロ初の連発を狙う。

 「キングカズ」の兄・三浦泰年監督率いる北九州には絶対に負けられない。長崎・雲仙キャンプ中の今年2月11日に練習試合で対戦した。センターバックで出場した西河は、相手選手を抜かせまいと反則覚悟の強烈なタックルで応戦。主審はノーファウルと判定したが、三浦監督は猛抗議の末に退席。なぜか西河も退場に追い込まれた。「シバかれそうになった(苦笑)。因縁とかはないし、向こうも覚えていないと思う」と遺恨はないが、スッキリ勝つことで過去を洗い流す。

 8日には「キングカズ」FW三浦を擁する横浜FCに2-1で勝利。北九州も下し、「ヤスカズ兄弟」の撃破を狙う。「言われてみればそうですね。月末からは連戦に入るし、勝ち点を積み上げておきたい」。サッカー界の“王族”にプリンスが牙をむく。【湯浅知彦】