<J2:山形1-2京都>◇第34節◇17日◇NDスタ

 山形は6位京都に敗れ、今季初の連敗を喫した。東京Vも勝利したため、昇格プレーオフ圏外の7位に転落。試合終了直後には奥野僚右監督(43)がゴール裏サポーターの元へ出向き「これからももっと力をください!

 頑張ります」と支援を懇願。会見では「選手の力を引き出してあげたかったし、多くのサポーターの声援にも応えられなかったことが悔しい」と珍しく感情をあらわにした。

 完敗だった。開始直後からサイドを中心とした相手のショートパスサッカーに苦戦した。敵将大木監督も「前半は簡単にサイドを崩せた」と振り返るように後手後手の展開。すると前半終了間際、CKのクリアボールを拾ったMF工藤に先制点を奪われた。後半23分にはカウンターからMF中村に決勝点を浴びた。奥野監督は「シュート数は11対14で、CKも向こうが上(4対10)。それらを含め、相手を上回れなかった」と唇をかんだ。

 崖っぷちに立たされた。前日16日のミーティングでは、奥野監督が鹿島のコーチだった07年、最終節で浦和を抜いて大逆転優勝した話を引き合いに出し、「あきらめたらそこで終わりなんだ」と鼓舞した。だが痛恨の連敗で、自動昇格圏の2位湘南との勝ち点差は7のまま。残り8試合でひっくり返すにはギリギリの状況となった。【湯浅知彦】