システム変更で今度こそ無駄な失点を避ける。J2山形は5日、中盤の4枚を従来のダイヤモンド型ではなく、ダブルボランチに変え、紅白戦に臨んだ。中盤の底にはMF秋葉、宮阪を起用。右サイドハーフ(SH)に広瀬、左SHには永田が入った。

 ボランチを2枚に増やした理由は明確。守備の安定を図り、「負の連鎖」を止めることにある。チームはリーグ戦6試合連続失点中。合計11点を失った。もろさを露呈したのが9月23日の草津戦。敵将・副島監督が「ワンボランチの宮阪の左右を狙って攻撃できた」と話したように、攻撃重視の戦術の裏をつかれた。今節熊本戦(7日=NDスタ)では同じ轍(てつ)を踏まぬよう、ダブルボランチを敷く可能性が高い。

 秋葉は「ダイヤモンドより、しっかりとブロックを作って守れる」と手応えをつかんでいた。2本目に出場したFW山崎も「このスタイルは前も守備をしないとあかん」。トップ下を置かない布陣では、FWも中盤が「お留守」にならないように注意するつもりだ。「勝利への最低条件=無失点」を達成し、6戦ぶりの白星を狙う。【湯浅知彦】