13年札幌は財前、名塚の2頭体制で挑む。札幌が4日、13年度コーチ陣を発表し、昨季U-15監督の名塚善寛氏(43)が新コーチに就任した。原則は若手育成担当となるが、財前恵一新監督(44)の意向で、Aチームの守備担当も兼務することが決まった。財前監督が主に攻撃、同コーチは元日本代表として積んだ守備の経験を生かし、指揮官との分業制でJ1再昇格を目指す。

 新たなスタイルで船出する。過去、札幌の監督は攻守にわたって監督が全権を握っていたが、財前流は、コーチとより密な連係を取り合ってチームを形づくる。三上大勝強化部長(41)は「財前監督の意向で、名塚コーチと2人でAチームを見ていくのが今季の狙いとなる」と話した。

 敵地ゲームの場合、同コーチはチームに同行せず、札幌市内で若手やBチームの強化を担当する。財前監督が「夏場以降、若い選手が1人でも多く戦力として生きるようにしてほしい」と要望。Aチームの守備強化に貢献しながら、U-15時代から育てた“名塚チルドレン”らを引き続きトップで鍛え上げ、Aチームに供給する任務も、並行して背負っていく。【永野高輔】