<J1:清水1-0磐田>◇第6節◇13日◇アイスタ

 磐田は内容では圧倒した。前半3分、DF駒野友一(31)のクロスにFW前田遼一(31)が頭で合わせたがバーを直撃。跳ね返りを再び、FW金園英学(24)が押し込むも、わずかにバーの上だった。3バックも左右サイドとの連係で4バックに変化し、危ない場面はほとんど作らない。だが後半35分。相手のFKからの流れでワンチャンスを決められた。

 これでクラブ史上ワーストとなる開幕から6戦勝ちなしだ。前節浦和戦以外は、チームが掲げる攻撃サッカーで再三の好機をつくっているが結果が出ない。この日も12本のシュートを放った。選手も森下仁志(40)監督も3バックの攻撃的スタイルに自信を見せる。

 森下監督は「自分の哲学的にやり続ける。昨年の(アウェーでの)ダービーに比べ、相手を圧倒できるぐらいの強さを見せた。今年一番の出来だった」。MF山田大記(24)も「浦和戦は自分たちのサッカーをできずに負けてモヤモヤしていたが、今日は90分、自分たちのサッカーをしての負け。ぶれずに今のスタイルに磨きをかける」と力強い。シュート3本放つもゴールを揺らせなかったエース前田は「まさに僕の責任。みんなに申し訳ない」と話し「今やってるサッカーをみんなで突き詰めていきたい」。生みの苦しみを味わっているが、攻撃スタイルで必ず勝ち点3を取る日が来る。【岩田千代巳】