<J1:湘南0-2広島>◇第13節◇25日◇BMWス

 広島の日本代表GK西川周作(26)が、体を張った守りで今季5度目の完封勝利に貢献した。後半15分、湘南の亀川、古林のシュートを立て続けにファインセーブ。前半途中には相手選手と接触して左手を打撲していたが、最後まで気迫でゴールを死守した。3連勝の立役者は「今日は体を張って止めることができた」と笑顔で話した。

 W杯アジア最終予選を戦うザックジャパンに招集された。29日の柏戦(Eスタ)を戦い、30日の親善試合ブルガリア戦には当日の合流となるが、西川は「出たい」と熱望した。会場の豊田スタジアムでは、昨年12月のクラブW杯で左頬を8針縫合するケガを負った。今年4月のリーグ名古屋戦(瑞穂陸)では相手選手と激突し、脳振とうで緊急搬送された。「名古屋ではケガしてるイメージがある。リベンジしないといけないですからね」と因縁の地での活躍を誓った。

 その前に代表初招集のFW工藤がいる柏をたたく。「工藤君はかなり決定力のある選手。しっかり無失点に抑えて、気持ち良く代表に行きたい」。包帯を巻いた左手、左頬にくっきりと残る傷痕は、日の丸を背負う使命の証しだ。【由本裕貴】