J2山形MF秋葉勝(29)が明日6月1日のアウェー千葉戦で3試合ぶりに復帰し、先発出場する可能性が高くなった。12日の札幌戦で左太ももを痛めて離脱したが、今週28日から全体練習に合流。30日の紅白戦では主力組のボランチに入った。久々の実戦練習にも「試合とは違うけど、今日やった感じは大丈夫」と順調な回復をアピールした。

 強敵撃破へ攻守の要が戻ってきたことは大きい。ここまで勝ち点27で6位の千葉はパスワークが大きな武器。今季のパス数8577本はリーグ3位で、成功数も同2位とデータにも特徴が表れている。その千葉でパス数チーム1位を誇り、11年まで山形でプレーしたMF佐藤健は出場停止で「対戦できないのは残念だけど、守備のバランスは崩れると思う」。中盤での激しい攻防が予想される中、相手のキーマンは不在という追い風も吹いている。

 “恩師”にも成長した姿を見せる。今季から千葉を率いる鈴木監督は、04年から2シーズン山形を指揮。プロ3年目だった秋葉は定位置をつかみ、プロ初ゴールもマーク。中心選手に成長する第1歩を踏み出した当時を「あまり言葉にはしない人だった。ポゼッションの練習を多くやった」と振り返る。山形ひと筋12年目の生え抜きが勝利で恩返しするつもりだ。【鹿野雄太】