磐田は27日、磐田市内でトレーニングを行い、攻撃陣はボレーシュート練習で締めくくった。コンフェデレーションズ杯でブラジル代表FWネイマール(21)が日本ゴールに放った強烈ボレーを連想させる内容で、味方が胸でトラップしたボールをGKが構えるゴールへボレーで打ち、決めた選手から練習を終える趣向だった。

 FW山崎亮平(24)MF山田大記(24)らが決めて練習を終える中、最後まで残ったのがFW金園英学(24)。金園は和歌山キャンプでのヘディングシュート練習も、DF、MF陣がゴールを決めて帰路に就く中で「ブービー」になってしまった。「FWとしてイカンですよ」と危機感を募らせていたが、この日のボレーも最下位で「ホンマ、下手くそやなと。ただ、それだけです」と肩を落とした。

 ボレーはネイマールを意識せず、角度やタイミングを模索しながら打ったという。「自分がやりたいようにやってるんですけど、なかなかできずに悔しい。もう、練習しかないです。もっと集中力を上げてやらないと」と闘志を燃やした。

 試合では、相手DFの裏に抜けて再三の好機に絡み、チームメートも「ゾノだからチャンスになる」とその攻撃センスに一目置く。ルーキーイヤーの11年はリーグ12得点だった。今季は2得点だが、中断期間中にフィニッシュの精度を高める練習を積み重ねてきた。「どんな形であれ、点が取れたらいい」。練習では「ブービー」でも、7月のリーグ再開から真価を発揮してみせる。【岩田千代巳】