敵地・名古屋に「東京アルプス」がそびえ立つ。東京は20日、名古屋戦に向けセットプレーを入念に確認した。ピッチにはずらりと並ぶ高身長選手。先発11人中8人が180センチ以上で平均身長は182センチという異様な高さを誇る。

 さらに控えには190センチの怪物FW平山相太(28)。「勝てば上位に近づける。自分が入ったときは特に高さを使って攻めるってことを、みんなが理解してくれている」と、最近公式戦4戦3発と当たっている平山は頼もしい。

 リーグ終盤戦にきて、破壊力に磨きがかかってきた。前節浦和戦(14日)では、全3得点をFKから186センチDFチャン、183センチDF森重、そして平山が頭で演出。J史上初めてとなる全5得点がヘディング弾という空中戦で、制空権を制して勝ち点3を奪って連勝を飾った。開幕から主力の顔ぶれは変わっていないものの、ここにきてDF太田、MF東、石川とキッカーが安定。迫力あるアルプスが完成した。

 対する名古屋が誇る194センチFWケネディと191センチDF増川のタワーに、森重は「名古屋には、守備が得意の選手が多いわけじゃないから」と意に介さない。高層ビル群のごとく、東京アルプスは揺るがない。【栗田成芳】