<J1:C大阪2-0磐田>◇第27節◇28日◇金鳥スタ

 Jリーグ昇格20周年の記念年にJ2に落ちてしまうのか-。磐田がC大阪に敗れ、降格のピンチに追い込まれた。この日のゲーム前、残留ラインの15位甲府が清水に敗れた情報が入った。「風向きが来た。ここで勝って勝ち点差を縮める」。選手間で強い気持ちを確認し合って臨んだが、目の前のチャンスをものにできなかった。

 前半は、開始早々に失点した前節鹿島戦の反省を生かし、攻守で集中し0-0で折り返した。しかし、集中力が90分続かない。後半1分。DF菅沼駿からMF山田への縦パスが相手にカットされたことをきっかけに失点。攻撃陣もシュート11本を放つも決めきれず、今季5度目の無得点での敗戦となった。DF宮崎は「集中力が45分で切れてしまった」と悔やんだ。

 リーグ年間優勝3回を誇るだけに、サポーターは「ジュビロの名が泣いている」と嘆き、後手に回った補強を含めフロント批判の声も上がる。GK八田直樹(27)は「やられたらやり返す、取られたら取り返す。当たり前のことを90分通してやるだけ」と闘志を前面に出し好セーブを連発したが、勝利につなげられなかった。残留にはもう1敗もできない。絶体絶命からの逆転劇を信じるしかない。【岩田千代巳】