仙台FW武藤雄樹が、はっきりと危機感を口にした。25歳の誕生日を迎えた7日、練習後にウオーターシャワーの祝福を受けた。クラブハウスにも関東在住のサポーターから段ボール1箱分のプレゼントが届くなど、満面の笑み。ただ、年齢について聞かれると「もっと若くても活躍してる選手はいくらでもいる。危機感というか、やんなきゃやばいぞという気持ちはあるし、責任感も増してくる」と表情を引き締めた。

 24歳の1年間を振り返り「納得はできない」。昨年12月1日、シーズン最終戦の東京戦で高難度のスーパーボレーを決めた。しかし、それ以来公式戦でのゴールはない。今季、一時は太田のレギュラーの座を脅かすなど随所に成長は示しているが「前の選手(FW)として結果を出せていない」と悔しさをにじませる。

 10日の浦和戦はベンチから出番に備える見込み。「30歳までできないとは思ってないけど、現実として、刻々と引退が近づいているわけですからね。少しでも長くできるように頑張らないと」。9月下旬からクラブの寮を出て、1人暮らしを始めた。名実ともに若手の冠を脱ぎ捨て、結果を追い求める。【亀山泰宏】