J2磐田の新体制発表が16日、磐田市のヤマハスタジアムで行われた。10年ぶりのJ復帰となる元日本代表MF松井大輔(32)は「僕の役割としては、1年間、ずっと駒野(友一)をいじっていく」と笑わせ、早くも明るいキャラクターを発揮。シャムスカ新監督(48)は「ジュビロがいるべき場所に戻すのが私の仕事」と話し、1年でのJ1復帰に向け新生ジュビロが船出する。

 松井が、フランス、ブルガリア、ポーランドを経て10年ぶりにJに戻ってきた。磐田の一員として「J1復帰は当たり前。それに向けてチームで1年間、ずっと駒野をいじっていこうかなと思っています」と笑わせた。服部年宏強化部長(40)から「プレーと持ち前の明るさでチームを明るくしてくれることに期待している」と言葉をかけられた。チームに最も必要なリーダーシップ面でも期待がかかる中「裏番長というか、後ろからつついていきたいなと思っています」と頼もしかった。

 昨年までポーランド1部のレヒア・グダニスクで活躍し、当初は欧州に残ることを考えていた。レヒアの監督とも来季の補強構想について話し合っていたという。昨年11月末に加藤久GM(57)がポーランドを訪れ正式オファーを受け「ちょうど、けがも多くなってきて、体の面のケアから一からできるかなと。ちょうどジュビロも降格して一からスタートを切る。2つの面でスタートが切れる感じがした」と振り返った。

 10年のW杯南アフリカ大会でともに戦ったDF駒野友一(32)の存在も大きかった。駒野に「もし、磐田に来たらどうする?」と連絡したところ「それは、うれしいよ」と返ってきた。DF伊野波雅彦(28)は鹿児島実業高の後輩だ。「戦友がいるのも心強い。GMが誘ってくれたのは何かの縁」と話す。周囲からは「何でJ2に」と言われた。だが「黄金期のジュビロがすごく好きだったし、必要とされるのであればそこで頑張りたいと。1年間通し、試合数も多い中で体も日本仕様にしたい。J1に上がって、ジュビロらしいサッカーをやるのが楽しみ」と意欲を見せた。【岩田千代巳】