<J2:磐田3-3福岡>◇第4節◇22日◇ヤマハ

 J2磐田は2度も福岡に追いつかれ引き分け、3位から5位に転落した。勝利へのカギを握る先制点を奪ったのは磐田だった。

 前半5分、右サイドで32歳コンビの松井大輔、駒野友一が相手を崩し、駒野が柔らかいクロスを上げた。そこにFW山崎亮平(25)が飛び込んでヘディングシュート。大胆にゴールを揺らした。同19分には、再び右サイドからチャンスをつくり、エリア内でFW前田遼一(32)が倒されPKを得た。松井と前田がじゃんけんし、前田がキッカーに。相手GKの逆を突いて左隅にしっかり決めて12年5月以来のリーグ戦3戦連続ゴール。

 2点リードし3連勝が見えたものの、ここから先が続かなかった。DF伊野波雅彦(28)宮崎智彦(27)をけがで欠き、最終ラインがカウンターに耐えきれない。前半30分に1点を返され、後半20分には同点に追いつかれてしまった。

 嫌な流れを変えたのは、途中出場のMF山田大記(25)FW阿部吉朗(33)MF小林祐希(21)だった。小林はシャムスカ監督(48)が就任直後「視野が広く戦術眼もある。新しい発見」として名前を挙げた選手だ。今季初のベンチ入りを果たした小林は、投入直後の後半32分、右サイドの山田に絶妙なパスを送り、山田がクロスをあげて阿部がゴール。勝ち越し弾を決めた。

 3連勝まであとは逃げ切るだけだったが、同37分にまたも失点。勝ち点3がスルリと逃げた。2-0から勝ちきれない。観客席からは落胆と激しいブーイングに包まれた。【岩田千代巳】