<ACL:C大阪0-2浦項>◇1次リーグE組◇16日◇長居

 C大阪がホームで浦項(韓国)に完敗した。前半41分に日本代表候補のFW南野拓実(19)が一発退場。後半途中からFWフォルラン、柿谷の両エースを外したが、チームは空回りした。敗戦後、ブリラムが山東魯能に1-0で勝ったため3チームが勝ち点5で並ぶ混戦状態になり、決勝トーナメント進出に望みをつないだ。

 完敗だった。負の連鎖の始まりは前半23分だった。今季公式戦初先発のDF安藤が相手のスローインから裏をとられ、先制点を献上すると、前半41分には相手の足をタックルしたMF南野がプロ入り後初の一発退場。前半終了時には、ポポビッチ監督が控室に戻る審判団に対し、南野への判定に抗議して退席処分に。指揮官すら冷静になれず、逆に試合をぶち壊した。

 後半はグルイッチ・ヘッドコーチが指揮を執り、ウルグアイ代表FWフォルランを下げ、カウンターから2点目を失うと、後半25分には運動量の落ちた日本代表FW柿谷も交代。両エース抜きで反撃に出たが、鉄壁の守備を誇る韓国王者を崩すことはできなかった。

 これでC大阪は公式戦ここ5試合勝ちなし。グルイッチ・ヘッドコーチは「(南野への)判定は結果に大きな影響を与えた。ただ、1点目は不注意なミス」と苦い顔。主将MF山口は「ACLではああいう風にいけばレッドカードが出る可能性は高い。経験としてプラスにしていかないといけない」と話した。

 幸いにも、ブリラムが山東魯能に勝ったことで、C大阪は3位をキープ。2~4位が勝ち点5で並ぶ大混戦となり、最終節となる敵地での山東魯能戦に望みをつないだ。柿谷は「何を言っても(退場の南野)拓実は戻ってこない。次、勝つだけ」と、必勝を誓った。【福岡吉央】