17位に低迷する大宮が大熊清監督(50)を解任することが30日、決定的となった。後任には今季、甲府から復帰した渋谷洋樹コーチ(47)の昇格が有力とみられる。0-4と大敗した浦和戦後、鈴木茂社長は「(前節23日の)鳥栖戦はミスから失点したが、浦和戦は崩されている。残留のためには何が必要なのか、抜本的に考えなければいけないのかもしれない」と話した。その後、鈴木徳彦GM、松本大樹強化部長らが話し合いを持ち、解任の方向でまとまった。

 大宮はW杯の中断期間中にFWムルジャ、MF趙源熙らを補強したが、今季2度目の4連敗で10戦勝ちなし。降格圏からの浮上の兆しは見えない。MF家長は「(問題点は)いっぱいある。チームが変わるためには1人1人が変わらなければいけない」と話すなど大熊監督だけの責任ではないが、このままでは残留は厳しい情勢となっている。

 長期ビジョンに乏しいクラブ運営が、毎年の“恒例行事”となっている監督交代の原因とも言える。22試合を終えて勝ち点16は05年のJ1昇格後、22試合終了時点では最も低い勝ち点。揺れる大宮が監督交代で残留を果たせるのか。