<J1昇格プレーオフ:千葉0-1山形>◇決勝◇7日◇味スタ

 千葉がまたしてもプレーオフ(PO)の壁を破れず、6季ぶりJ1復帰を逃した。

 J1への道は、これほどまでに遠いのか…。千葉が3度、プレーオフ(PO)の壁に屈した。1点を追う試合終了間際、必死でロングボールを入れるも、ことごとくはね返された。3万5504人の味スタ。7割以上を埋めた黄色いスタンドが静まりかえる。6季ぶりJ1復帰を目指した選手たちに、厳しい現実が突きつけられた。

 PO導入の12年、決勝の残り4分で大分に痛すぎるゴールを許し0-1で敗退。MF佐藤勇人(32)はピッチに崩れ落ち号泣した。リーグ5位だった昨年も準決勝で4位徳島と引き分け昇格を逃していた。

 三度目の正直-。勢いに乗る山形に対し、前半は我慢。だがそれは、千葉の攻撃的サッカーとは対極にあった。前半37分にセットプレーから失点すると、反撃に転じた後半は空回り。MF山口智は「冷静さがなかった。未熟だった」と嘆いた。

 心が抜けたように立ちつくした佐藤勇は「ワンプレーで失点した。最後の詰めの甘さ。これが何年もJ1に戻れない理由」と漏らした。3年連続PO敗退。「自動昇格できるチーム作りを」。その目に、涙はなかった。【桑原亮】<過去3度の昇格PO>

 J2リーグ戦の3位~6位チームが対戦(3位-6位、4位-5位)。引き分けの場合は上位チームが進出し、1チームのみJ1昇格する。

 ◆12年

 準決勝で6位大分が3位京都に4-0で勝利。5位千葉も4位横浜FCを4-0で下した。決勝では0-0の後半41分、FW林の決勝ゴールで大分が1-0で千葉を破り、4季ぶりのJ1復帰。

 ◆13年

 3位京都が6位長崎と0-0、4位徳島も5位千葉と1-1。決勝では四国初のJ1昇格を狙う徳島がDF千代反田、FW津田のゴールで京都を2-0で破り、初のJ1昇格。

 ◆14年

 5位北九州がJ1ライセンスを持っていないため、準決勝は4位磐田-6位山形のみ。1-1の試合終了間際、Jリーグ史上初となるGKのヘディング弾を山岸が記録し、2-1で山形が決勝進出。