ドルトムントの日本代表MF香川真司(26)が今季リーグ戦2試合目で初ゴールをマークした。アウェーのインゴルシュタット戦に先発し、後半に勝利を決定づける左足シュートを突き刺した。公式戦としては20日の欧州リーグ最終予選オッド(ノルウェー)戦に続く2戦連発で、勝利に大きく貢献した。

 香川らしい切れ味抜群の今季初ゴールだった。2点リードの後半39分。右サイドのホフマンからパスを受けると、そのままドリブルで中央へ切れ込み、思い切って左足を振り抜いた。シュートは目の前にいた相手選手の股を抜き、ゴール右へ吸い込まれた。

 香川は当然といった自信満々の表情で両手人さし指を天の方向へ向け、その後、小さくジャンプして右拳を振るった。祝福に集まったチームメートの中で、香川の姿が見えなくなった。試合後には「いいゴールだったので、うれしかった。ああいうのを増やしていきたい」と胸を張った。

 20日の欧州リーグ最終予選オッド戦で今季公式戦初ゴール。仲間との連係も含め、自分の中で良い感覚は芽生えていたが、この日は中2日での一戦。オッド戦後には「疲れはあります」と話しており、コンディション面での不安はあった。

 だが香川は得点以外にもロイスやオバメヤンら、周囲とのパス交換から何度も好機をつくり、疲労の蓄積がないことを証明。得点直後の後半41分にMFカストロとの交代でピッチを退き、前節ボルシアMG戦に続くフル出場はならなかったが、大勝劇の立役者となった。

 これでドルトムントは開幕2連勝。プレシーズン戦や親善試合なども含めると、実に9連勝となった。ブンデスリーガではBミュンヘンが前人未到の4連覇を狙う。だが王者を止めることができるのは香川ドルトしかいないということを、改めて示した一戦だった。【鈴木智貴通信員】