マインツは3月31日、FW武藤嘉紀(23)が、同30日の練習中に右膝の外側靱帯(じんたい)を損傷し、今季中の復帰が絶望的になったと発表した。武藤は2月6日のハノーバー戦で右膝の靱帯を損傷して離脱。2カ月近いリハビリを経て3月29日から練習に復帰し、9日のウォルフスブルク戦で戦列復帰できる可能性が高くなったとみられていた。

 武藤は3月30日の練習で他の選手と接触することなく膝をひねったという。マインツ市内の大学病院に運ばれ、靱帯損傷が判明。全治は不明だが、同じ右膝でも、2月の負傷箇所とは違うという。今季はリーグ7試合を残しているが、マインツのシュミット監督は「恐らく今季中の復帰は無理」と話した。

 昨夏、東京から移籍した武藤は1年目の今季、エースとしてリーグ戦20試合で7得点と活躍した。昨年10月31日のアウクスブルク戦では、ブンデスリーガで06年の高原以来、日本人2人目のハットトリックを達成した。

 今回の負傷で日本代表への早期復帰も厳しくなった。6月のキリン杯は、約4カ月間公式戦から離れることもあって、万全で臨むことは難しい状況。8月の来季のブンデスリーガ開幕に照準を合わせることになりそうだ。