ヘーレンフェインの日本代表MF小林祐希(24)は、DF太田宏介(29)のフィテッセ戦にフル出場した。

 4-4-2の中盤センターの左でプレー。これまでアンカー(守備的MF)を務めていたスタイン・スハールスが欠場したため、多くの時間を守備に割いた。試合後は「俺にとっては(守備的で)キツイかなというのがありましたけど。けど、スタインがいなくてもやらないといけない試合がこれからも増えるだろうし。そういうときにはこっちの方が良いんじゃないっていう提案を、監督にもしていかないといけないかなとは思う」と話した。

 小林の一問一答は以下の通り

 -すごく頭を使わないといけない試合となった

 スタインがいなくて。(中盤でコンビを組んだ)ユネスが、アピールしたくて(ポジションを空けて)フラフラしちゃう分、後ろでサポートというのと、攻撃の時にできるだけFWサムを空けようと動いてたけど。相手もだいぶ研究してきて、ウチのやり方を分かってて。俺にずっと1人引っ付いているから。最後、ユネスが駄目になっちゃって、俺が1個(ポジションを下げて)下がってすごいよくなった。

 最初からポジションとか自分で変えちゃっていいのかな。ポジションを勝手に変えちゃうと、チームメートも混乱しちゃうから。できないかもしれないけど、横並びにして俺が右サイドに行ったりとか。その方が良いかなという時もあったんですけど。まあでも、久しぶりだったから。代表でやっていたことと、こっちのギャップを埋める意味でも引き分けはポジティブに捉えています。

 -前半の半ばくらいからコンビネーションが取れていた感じもあったが

 いつもだったら、ポンと(ボールが)入った時に、スタインにトンっていうのがあるけど。(普段は4-3-3で、今日は)そこじゃないところにいるから、(ボールが)入ったときのサポートがないのが、俺にとってはキツイかなというのがありましたけど。

 けど、スタインがいなくてもやらないといけない試合がこれからも増えるだろうし。そういう時には、こっちの方が良いんじゃないっていう提案を、監督にもしていかないといけないかなとは思うので。俺、右サイドにいた方がいいよとか。左サイドにとどまっているよりも、全体的に俺を動かしたほうが多分チャンスになるっていうのを、伝えようかなと。

 今日、もっとボールに触ってくれって、途中から言われて。高い位置を取れって言われていたんだけど。途中から下がってボール触ってくれみたいな。そんな感じになって。途中、下がってから、ポンポン、ボールを触り始めてタイミングが良くなったので。まあ、監督もね、ちょっと軸がいなくなって、今週はミーティングがすごい多かったし。そういう意味では安心させるようなプレーをしていかないといけないなと思いますけど。

 -日本人対決はいかがでした。

 全然、対峙(たいじ)しないから。でも、前半(太田がヘーレンフェーンのゼネリを)ライン際でふっ飛ばしたりしてたから。フィジカルの強さは感じた。俺も、当たり負けというのはそんなになくなったし。守備のポジショニングとか、対応するという意味では、かなり良くなったけど。

 攻撃でもうちょい自分のやりたいことを出したいから。うーん、満足はできないな、っていう。悪くはないけど攻撃でも、もうちょいアクセントを付けたいなというのはありますね。

 -現地のテレビ解説者は、ペナルティーエリアに入るのにちょっとシャイなんじゃないかと言っていたが

 シャイというか、抑えられているというか。行くなと言われているから。行っていいんだったら行くし。でも、ボールより後ろにいてくれって監督が言うから。守備のリスクを相当気にしているので。

 -スタインがいない時にはアンカーの方がやりたいか

 やりたくない。全然。でも、俺がやらないと誰がボールを供給するの。だから、やりたくはないよ。やりたくはないけど、やった方が機能する。やった方がうまくいくし、前のやつらはいいかもしれないけど。俺はやりたくはない。

 -監督が(アンカーを)やれと言ったら

 ぜひ。ではないけど、監督がやれと言ったら、俺らは駒なんだから。

 -試合前日に6番(守備的MF)のポジションをユネスか小林がやるかもしれないと監督が言ってたが

 どうだろうね。それもやりながら。やりながら試していくだろうし。俺は毎日毎日言っているから。前(トップ下)でやらしてくれって。それがいつ実るか。負けが込んでこないと多分実らないと思うから。負けるのは良くないけど。うまくいってないなというシーンが増えると、多分、(監督も)ちょっと変えようって。

 -代表戦のため、日本に帰るときは飛行機の中で寝ないことで(時差ボケを)調整したと。オランダに帰ってくるときは何か対策をしたのか

 半分寝て、こっちの朝8時に起きて、そこから寝ないようにして。だから夜も寝れているけど。でも、練習ではすごい体はフィットしているなと感じたけど。今日、70分過ぎから、(足が)つってはいないんだけど、つりそうな感じになってきて。水分が足りていないのか、単純に疲れているのか。そういうフィジカルコンディションを整えるという意味でも、難しいなと。

 多分、(ヘーレンフェーンの)チームの中で一番フライトが長いから。ちょっと難しいなとは感じたし。だからこそトレーナー呼んだりとか、工夫もしてみたけど。痛いとかはなくて、普通に疲れているだけで。そういう中でも最低限のプレーを常に出せるようなメンタリティーを維持するというのは、俺の今やっていることなので。そういう意味では良かった面もあるなと。勝ち点1取れたのが一番良かったですけどね。ホームでは負けていないので。

 -(日本から)戻ってくる方が大変か

 戻ってくる方が大変だと思います。多分。戻ってきたら、中2日で試合だから。(日本へ)行ったときは、(試合まで)4日くらいあった。そういう合わせ方も難しいし。そこも経験なんで。今回良い経験ができたと思います。

 あと1週間あれば余裕で戻ると思うので。次、アヤックス。楽しみなので。相手がビッグクラブであればあるほど、燃えるタイプなので。そこに関しては心配してないです。