FW岡崎慎司(31)のレスター(イングランド)はアトレチコ・マドリード(スペイン)と1-1で引き分け、2戦合計1-2で敗退した。岡崎は前半だけの出場で、得点はならなかった。それでも初めての大舞台は貴重な経験となり、今後に生かしたいとした。

 岡崎の初めての欧州チャンピオンズリーグ(CL)が終わった。この日も献身的に走り、体を張り、球をつないだ。前半21分には低い左クロスに合わせてゴールを狙い、枠を外した。5分後に先制されると、後半は長身FWを入れて反撃するため、岡崎はベンチに退いた。「戦術的交代は分かるけど、受け入れられない部分も。ただ自分がFWとして決めきれなかったから」と悔しがった。

 一方で、後半18本のシュートを放った仲間の戦いぶりに「ファンと同じようにすごく興奮した。最後まで本当に攻めきったなと」と明かした。

 4強入りはならなかったが「成長させてくれるし、また出たい大会」とCLの重みを実感した。サッカー選手の誰もが憧れる夢舞台。「毎年出ているチームや選手は『どんだけ幸せやねん』と思った」「W杯が毎年あるみたいな」とも表現した。「ウッチー(シャルケ内田)はこれに何試合も出ていて、俺は遅いなーと」。30歳過ぎてのCLデビューを照れつつも「年齢に関係なく、これからまだまだ俺はやれると思う」と続けた。

 自信も膨らんだ。「今日は、クロスで自分を狙ってくれれば、決定機までいけると思った」。今後は、残り6試合のプレミアリーグで残留争いが待つ。「あの経験があったから、次は、冷静にゴールを決められるとか、1つの刺激になった」と糧にする。同時に「味方を生かすとか、守備で頑張るとかでの評価は、もうおなかいっぱい」。得点で貢献してやるという決意がにじんだ。(山本孔一通信員)