<プレミアリーグ:マンチェスターU2-0カーディフ>◇28日◇マンチェスター

 チェルシーから移籍したスペイン代表MFマタがデビューし、ベンチ入りしたものの出番がなかったMF香川真司(24)は、さらに苦しい立場に追い込まれた。

 ファンペルシーとルーニーもけがから復帰し、攻撃陣の定位置争いは激化。モイズ監督は「多くのオプションができる。もっと競争してほしい」と望んだ。

 香川と得意なポジションが重なる攻撃的MFのマタはプレミアリーグでの実績も十分で、冷静なプレーぶりを披露した。広い視野や高い技術など実力の片りんを見せた。前半6分の先制点では長いサイドチェンジで起点となり、日本代表MFにはない武器を示した。

 ファンペルシー、ルーニー、マタと並べば残る攻撃陣の枠は1つ。香川はそれをヤヌザイやヤングらと争う。ベンチスタートだったこの日は後半35分ごろからヤヌザイと一緒に1度だけ準備運動をしたが、交代で出たのはヤヌザイだった。現状は明るいとは言えない。

 戦力が整ったことで監督は「もっと納得いく戦いをしたいし、より良い内容の勝利を求めたい」と強気だ。今後は香川にとって相性のいいルーニーに加え、マタやファンペルシーといかにいい連係を築けるかが出場機会確保には重要になりそうだ。