<セリエA:ナポリ1-0カターニャ>◇11日◇ナポリ

 カターニャFW森本貴幸(20)が、敵地の笛にゴールを取り消された。11日、09年初戦となるアウェーのナポリ戦に先発出場。前半終了間際、パスを受けてゴールエリア内に進入し、左足シュートでゴールネットを揺らした。昨年の最終戦、12月21日ローマ戦でも2得点。年をまたいでも好調さを持続し、セリエA初の2戦連発を達成したかに見えた。だがカンポバッソ主審は、前半終了の笛が鳴った後のプレーとして、ゴール無効の判定を下した。

 これには本人だけでなく、チーム全体が猛抗議した。だが第4の審判は得点の瞬間、試合時間はすでに45分02秒だったと主張。前半にロスタイムはなかったため、判定は正当だとした。しかしゴールに向かうプレー続行中の“強制終了”だけに、疑問が残る。テレビ中継局「スカイ」は、森本のゴールの瞬間、画面上の時計は44分57秒だったとし、公式タイム自体にも疑問を投げかけた。

 昨年末には出場機会の減少から、一時はセリエBクラブへの期限付き移籍も決意していた。だがローマ戦での得点で評価が高まり、この試合ではゲーム主将まで任された。ゴールならばチーム内の立場は確固たるものになっていたはずが、不可解判定によって、幻に終わってしまった。試合も0-1で敗れた。(波平千種通信員)

 [2009年1月12日8時52分

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