【ボルフスブルク(ドイツ)27日=益子浩一】ブンデスリーガ・ボルフスブルクに移籍したFW大久保嘉人(26)が、公式戦デビューを前に心境を激白した。28日(日本時間29日未明)のドイツ杯3回戦ロストク戦(2部)で先発の可能性が高い。05~06年に所属したスペイン1部マジョルカ以来、2度目の欧州挑戦や新天地での思いを語った。

 合流して約3週間。大久保は芝が凍る冷え込みの中で調整し、デビュー戦への気持ちを高ぶらせた。

 大久保

 いよいよやね。マガト監督は試合の1時間前まで先発もメンバーも一切、明かさないんよ。実際、昨日まで試合に出ていた選手が次の日になったら(控え組中心で)2部練習なんかをしてたり。常に緊張感を持たないといけない。ベンチには入れると思うけど。先発かどうかは分からん。早く試合がしたい。

 ドイツで最も厳しいと定評があるマガト監督の練習にも耐え、8~17日のスペイン合宿中の練習試合は2戦2発。攻撃的な位置を任され、着実に信頼を得た。

 大久保

 (練習は)厳しいとは聞いていたけどヤバかった。試合前でも普通に2部練やし。やっと1部練やと思っても、室内の筋トレがあるから、やっぱ2部練やん…って。試合でも最初はオレが(DFの)裏に抜けてもボールが来んのよ。何度もやって、やっと出てくるようになった。

 05~06年に所属したマジョルカでは、1ゴール1アシストの鮮烈デビューも環境になじめなかった。06年W杯ドイツ大会メンバーから落選した。

 大久保

 あのころは若かったし、言葉の壁もあった。今回はハセ(長谷部)が同じチームにいるのは大きいよ。いつも2人で飯を食べに行ってる。オレはもう失敗はできんから。必死にやるだけ。

 結果を出せるのか-。挑戦がいよいよ始まる。

 [2009年1月28日8時51分

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