<パンパシフィック選手権:大分2-1山東魯能(中国)>◇21日(日本時間22日)◇3位決定戦◇米カリフォルニア州ロサンゼルス・ホームデポセンター

 大分が、MF金崎夢生(20)の2アシストで3位を確保した。前半27分、ライン際からのパスでFW高松の先制点を呼ぶと、同42分には快速クロスでFWウェズレイのヘディングシュートを演出。アジア・チャンピオンズリーグに出場する山東魯能(中国)を2-1で下し、一矢報いた。決勝は、水原三星(韓国)が1-1からのPK戦(4-2)を制して初優勝した。

 初戦から無得点の沈黙を吹き飛ばしたのは、やはり金崎だった。まずは前半27分。左ライン際で2人をかわし、フワリと浮かせた柔らかいパスをゴール前へ。DF2人の裏に通ったボールをFW高松が冷静にゴール左に流し込んだ。「夢生がいいボールを出してくれたので、ゴールに入れるだけだった」。負ければ最下位となる一戦。1月に日本代表デビューを果たした若武者がチームを生き返らせた。

 技だけでない。前半42分の追加点では力強さを見せつけた。右サイドでDFを競り落とすと、間髪入れずにゴールへ低い弾道のクロス。頭で豪快にネットに突き刺したFWウェズレイのシュートが決まるまで、相手GKとDF3人はその場に立ち尽くすだけだった。

 今大会の出場権を獲得した昨年のナビスコ杯決勝の再現となった2トップへのアシスト連発。ドリブルで仕掛けて守りを崩す持ち前の積極性が、国際舞台でも通用することを証明してみせた。1月にアジア杯予選戦で日本代表デビューを果たしたが、その後のW杯最終予選メンバーからは外れている。「最後にいい勝ち方をして日本に帰りたいと思っていたので、勝ててよかった」。16日にロサンゼルスで20歳になったばかりの金崎が国際舞台で、リーグ開幕戦、そして日本代表復帰へ弾みをつけた。

 [2009年2月23日10時37分

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