<プレミアリーグ:サンダーランド1-0リバプール>◇18日◇サンダーランド

 サンダーランドが「真っ赤なビーチボール」の決勝弾で、リバプールに1-0と勝利した。試合開始直後に自軍のシュートが、相手GKの目の前に転がっていたビニール製の球体にあたり、コースが変わってゴールネットを揺らした。リバプールは信じられない不運で、今季早くも4敗目を喫した。マンチェスターUはボルトンに2-1で勝ち、アストンビラに1-2で敗れたチェルシーを上回り、首位に立った。

 危険なストライカーの存在に、誰も気づいていなかった。前半5分。サンダーランドFWベントの右足ボレーは、リバプールGKレイナの正面を突いた。だが2人の間には、なぜか真っ赤なビーチボールが。これに当たったシュートは、GKから見て左方向にそれて、ゴールに転がり込んだ。

 前代未聞の先制弾は、実は「オウンゴール」。ビーチボールには、リバプールのクラブエンブレムが大きく描かれていた。リバプールサポーターの子供が試合前、バレーボールのサーブの要領で、こっそりとアウェーのピッチに投入したもの。愛するクラブに悲劇を呼んでしまった子供は、落ち込んでいる様子を、テレビカメラなどに目撃されている。ベニテス監督は「こういうことはよくある。選手たちのプレーが悪かったから負けた」とかばったが、あまりにもシュールで不運な失点。波に乗り切れないチームを象徴するような一戦で、名門は早くも今季4敗目を喫した。

 [2009年10月19日9時29分

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