<スペインリーグ:バルセロナ1-1レバンテ>◇11日◇バレンシア

 バルセロナがアウェーでレバンテと引き分け、2試合を残して3季連続21度目の優勝を決めた。2位Rマドリードと最終勝ち点が並ぶ可能性はあるが、直接対決で1勝1分けと上回るため。3連覇は93-94年シーズンまで4連覇して以来2度目。リーグを制し、28日のマンチェスターUとの欧州CL決勝に集中し、2季ぶりの欧州制覇を目指す。

 3連覇を決めたバルセロナの選手たちは、子どものように喜びを爆発させた。肩を組んで円陣をつくり、地元の伝統舞踊「サルダーナ」で祝った。メッシを先頭に「優勝祝福トレイン」をつくり練り歩いた。グアルディオラ監督は「ここまでタフな戦いだった。だからうれしいんだ。今はただ、このタイトルを楽しみたい」と喜びをかみしめた。

 10人守備でゴール前を固めたレバンテに苦戦した。前半27分にMFケイタが頭で先制ゴールを決めたが、守備の連係ミスで失点し、優勝を白星で飾ることはできなかった。だが、欧州の衛星テレビ局スカイの集計によるとボール保持率は83・9%、パス成功率は94・46%と驚異的数字。ボールをキープし、パスをつないで攻めるという自分たちのスタイルは崩さなかった。

 昨季に続きレアルとのマッチレースとなった。相手には名将モウリーニョ監督が就任し、ピッチ内外でプレッシャーを受け続けた。グアルディオラ監督が「Rマドリードは毎シーズン、課題を与えてくれるが、自分たちはいつも解決してきた」と言えば、FWメッシは「我々は偉大なライバルRマドリードを相手に、王者であり続けるために努力し続けた。今はこのタイトルをたたえる時だ」と胸を張った。宿敵を倒したことに大きな意味があった。

 リーグ優勝回数ではレアルの31回にまだ及ばない。だが、ここ20シーズンではバルサの優勝11回に対し、レアルは6回で、まさに「バルセロナ時代」だ。4連覇を達成したクライフ監督時代のプレースタイルを引き継ぎ、改善し続けるグアルディオラ監督の「黄金期」はさらに続きそうだ。(山本孔一通信員)