<フランスリーグ:ディジョン1-0ブレスト>◇21日◇ディジョン

 フランス1部ディジョンMF松井大輔(30)がホームのブレスト戦で、移籍後初の先発出場を果たし、勝利に貢献した。

 トップ下に入った松井はFK、CKのキッカーを務め、自らもシュートを放つなど次々にチャンスをつくった。途中出場した開幕戦以来の公式戦出場に、妻の女優加藤ローサに切ってもらったという気合の丸刈り頭で登場。「気合を入れるためにというか心機一転というかね。自分の中で何かを変えたいという気持ちもあった」と話した。

 昨季はロシア1部トム、フランス2部グルノーブルに所属したが、出場機会も少なく、本来のプレーを見せられなかった。グルノーブルの破綻で移籍手続きが遅れ、新天地では練習試合に出場できないなど調整が遅れた。新妻と12月出産予定の子どもとともに出直すつもりが、出場機会ももらえない苦しい時期が続いた。

 たまった悔しさや怒りを爆発させたような奮闘にカルトロン監督も「満足している。彼は準備期間を終えた」と、課題に挙げていたフィジカル面に合格点を与えた。今季昇格したばかりのチームだが、10位に浮上。復活した松井が、若いチームに「経験」という武器を加える。【松本愛香通信員】