先輩、また代表に戻ってきてください!

 日本代表FW香川真司(23=マンチェスターU)が“戦友”へ魂のメッセージを残した。7日朝の出発前のこと。昨年12月に上咽頭がんを公表し、神戸市内の病院で闘病生活を送るフットサル元日本代表の鈴村拓也(34=デウソン神戸)の病室に、知人を通じてユニホームを届けた。前日6日のラトビア戦で着た汗の染み込んだものと、マンUのもの。背中に「スズさんへ。フットサルのピッチにまた立てるように。応援してます!」と直筆で記した。

 苦しんでいる仲間への粋な計らいだった。2人は数年前から交流があった。神戸で行われた今回の代表合宿中に再会することはできなかったが、抗がん剤と放射線治療で病気と闘っている鈴村の姿を間接的に聞いて、どうしても励ましたかった。入院中の鈴村は「ビックリしました。以前、僕が足を骨折した時もメールがあった。ものすごいパワーをもらった」と喜んだ。

 病気を克服して、ただ復帰するだけでなく、再び日の丸のユニホームを-。そんな願いが込められていた。香川は自身の活躍が、病床の先輩への勇気になると信じている。【益子浩一】