W杯ブラジル大会で日本代表主将を務めたMF長谷部誠(30=フランクフルト)が、10年以上先を見据えての日本代表の強化を“提案”した。16日、羽田空港発の航空機で渡欧。W杯を制したドイツについて「明確なビジョンのもと、代表やクラブが一体となってやってきた。そこは見習うべきところ」と評価。さらに「ドイツのまねではなく、10年、20年先を見据えた方がいい。日本の技術、連動性、スピードを一貫して求めながら進んだほうがいい」と主張した。

 1次リーグでの敗退から時間が経過し、敗因も整理できた。「ドイツ、オランダ、アルゼンチンは個だけじゃなく組織としても高いレベルだった。自分たちには勝つという気迫が少し足りなかったように思う」とメンタル面の課題も挙げた。今後も日本代表で主将を務めるかどうかについては「若い選手がやるべきという気持ちはあるが、選ばれてから考えたい」と慎重だった。

 昨季在籍したニュルンベルクが2部に降格し、今季からフランクフルトでプレーする。17日からキャンプもスタートする。次のステップへ向けて、新天地で新たな1歩を踏み出す。【高橋悟史】