ずぶとさ、鍛えます-。陸上男子短距離で先月の日本選手権100メートルで初優勝した高瀬慧(26=富士通)が5日、欧州遠征のため成田空港から出発した。今月中旬までにイタリア、スペイン、スイスでの3大会を予定するが、「去年は日常生活でストレスがあり、レースどころではなかった。そこの心の問題ですね」と課題克服を期した。

 昨年は、大会に出場する外国人選手と2人部屋。インド人の長距離選手が相棒だったが「朝からお祈り始めるし…」と、自分のペースを守れず試合に影響した。今年も相部屋は確定で、誰になるかは未定。「今回は気にしすぎないように」と反省を生かす。100メートルと200メートルで代表に入った世界選手権(8月、北京)へ「自分の長所、短所を確認して、決勝に残れる準備をしたい」と今遠征を位置付ける。競技場以外から、メンタルを強くしていく。