世界反ドーピング機関(WADA)の第三者委員会で責任者を務めるディック・パウンド氏は25日、国家ぐるみのドーピングを指摘したロシアに続き、年内か年明けに公表する次の調査報告書について「驚くべき内容になる」と予告した。英メディアが報じた。

 国際陸連のラミン・ディアク前会長がロシア側からドーピングに絡んだ証拠隠滅の賄賂をもらった疑いで捜査されており、国際陸連内部の汚職の実態に踏み込むとみられる。

 WADA元委員長のパウンド氏は「この報告書を読めば、人々は一体何が起こっているのだと言うだろう。スポーツ界で責任を負うべき人々の裏切りだ」と説明した。この問題に関し、国際陸連の倫理委員会はディアク前会長の息子やロシア陸連のバラフニチェフ前会長ら4人を倫理規定違反の疑いで調査している。