陸上男子100メートルの山県亮太(26=セイコー)が5年ぶり2度目の優勝を果たした。追い風0・6メートルの条件下、10秒05。ジャカルタ・アジア大会(8月)の代表にも内定した。

 レース後、「とにかく自分のレースに集中して走ることを心がけました。最後に1本いいレースができた」と話した。前日22日に行われた予選は10秒13、準決勝は10秒19だった。

 昨年は春に右足首を痛めた影響もあり、6位に沈んだ。4位だった桐生と個人での代表復帰を誓い合った。世界選手権に出場できなかった悔しさを糧に1度体を作り直した。日本人初の9秒台も桐生に先を越されたが、自身も自己記録を100分の3秒更新する10秒00を出すなど意地を見せていた。そして今季は織田記念国際、布勢スプリントも制した。雌伏の時を経て、完全復活を証明した。