<陸上:兵庫リレーカーニバル兼ロンドン五輪代表選考会>◇初日◇21日◇神戸ユニバー記念競技場

 「山の神」がほろ苦デビューした。東洋大時代に箱根駅伝の山登り5区で4年連続区間賞の柏原竜二(22=富士通)は、社会人初戦となる1万メートルで13位に終わった。3000メートル過ぎに先頭集団から脱落。ラスト1周ではマサシ(スズキ浜松AC)に抜かれる周回遅れの屈辱も味わった。日本人11番目、自己ベストから約30秒遅い28分50秒97に「情けない走りをしてしまった。全然粘れなかった」と唇をかんだ。

 新社会人は2日に入社式、3日から10日間は新人研修で、ほとんど練習ができなかったという。福嶋監督は「最初の5000メートルは14分6秒だったし、そこそこ」と及第点を与えた。「夢」という五輪出場のためには、B標準記録(28分5秒)の突破が最低条件。柏原は「無謀と言われようが狙えるものは全力で狙う。この反省を3週間でどうかみ砕くか」と、5月12日のゴールデンゲームズin延岡(宮崎)での雪辱を期した。【近間康隆】