<陸上・関東学生対校選手権>◇12日◇東京・国立競技場

 男子1部やり投げでロンドン五輪の新星・ディーン元気(20=早大3年)が81メートル54の大会新記録で3連覇した。先週のゴールデンGP川崎は強い向かい風の中で、81メートル43を投げて制したが、今度は「かぜ」で体調不良。2週続けての悪条件にも負けず、2投目で自らの記録(79メートル10)を塗り替えた。投げ終えると、そそくさとジャージーを着込み、バッグを手に会場から引き揚げた。

 ディーンは「大会記録が出たらやめようと思っていた。ケガなく終われてよかった」。6日の川崎の優勝後、体調を崩した。頭痛とせきが止まらず、朝起きるのもつらかったという。それでも「技術がしっかりすれば、やりは(自然と)飛んでいく」。次の目標は自己記録(84メートル28)を超える85メートル。昨年の世界選手権なら銀メダルだが「今はいつ飛んでもおかしくない。名前が元気なんで、元気を与える投てきをしたい」。ディーンの勢いが止まらない。【佐藤隆志】