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ウサイン・ボルト(ジャマイカ)

男子100m、200m

ウサイン・ボルト(ジャマイカ)
100メートルと200メートル両種目で世界新記録が期待されるウサイン・ボルト(写真提供:フォート・キシモト)

ケガ克服でさらに成長、世界新も期待

 カリブの島国から現れたスプリンターは、無限の可能性を秘めた選手だった。

 09年にベルリンで開催された前回世界陸上。ボルトは100メートルで9秒58、200メートルで19秒19と、自身が前年の北京五輪で出した世界記録を更新した。「自分に不可能なことはないとわかった」。まさにベルリンの“壁”を破るがごとき活躍を見せた。

 ボルトの強さの1つに、大舞台でもまったく動じないメンタリティーがある。レース直前にテレビカメラに向かって見せるおどけたポーズの数々。そこから一転して集中し、驚異的な速さで他を圧倒する。プレッシャーなど感じたことがない選手なのだ。

 そのボルトが今年5月、「とても緊張した」と意外なことを口にした。昨年は脊柱(せきちゅう)側湾症の影響で8月前半でシーズンを切り上げていた。ローマ・ダイヤモンドリーグ100メートルが9カ月ぶりのレース。9秒91で優勝したが、かつてないほどナーバスになったという。

 2レース目も9秒91と記録は思ったほど伸びない。一部メディアは“危機説”をあおる。それに対してボルトは「本番は世界陸上さ」と悠然と構えている。2レース目ですでに自信を取り戻していた。

 実際、今季のここまで100メートルは3レース、200メートルは2レースして全勝だ。“伸びていない”という印象は、見る側がつねに記録を期待するからだろう。

 そしてボルトが爆発するのは例年、そのシーズン最大の国際大会。世界陸上では400メートルリレーを加えた3冠はもちろん、100メートルと200メートル両種目での世界新記録も期待される。

 初めて経験したケガによる長期戦線離脱と、復帰に際してのプレッシャーを克服した。一回り成長したボルトには、さらなる可能性が感じられる。ボルト自身もこう言い放った。「コンディションさえ良ければ、なんでも可能だと思う」。

 ◆ウサイン・ボルト(Usain BOLT=ジャマイカ) 1986年8月21日生まれ。196センチ、88キロ。400メートルリレーと合わせ短距離3種目の世界記録保持者。02年に史上最年少の15歳で世界ジュニア200メートルに優勝して頭角を現し、08年から09年に100メートルで3回、200メートルで2回世界記録を更新。







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