<全国高校バスケット選抜優勝大会:京北103-92能代工>◇男子3回戦◇26日◇東京体育館

 男子は京北(けいほく・東京)が能代工(秋田)を下し、準々決勝に進出した。田渡優監督(54)の三男凌(1年)がフル出場の活躍で勝利に貢献。番狂わせに貢献した。84年以来25年ぶりの日本一を目指す。3連覇中の洛南(京都)が、福岡大大濠(福岡)に敗れる波乱が起きた。女子は2連覇中の桜花学園(愛知)が順当に勝ち、4強がそろった。27日は男子準々決勝4試合、女子準決勝2試合が行われる。

 試合終了のブザーが鳴った瞬間、田渡監督は息子の凌を見つめた。同じ京北で活躍した長男と次男も勝てなかった強豪撃破を三男が達成した。同監督は「親が言うのも何だが、あいつは3兄弟で一番の努力家。能代をまず目標にしてきたので、うれしい」と喜んだ。

 この日は21得点を決めるなど金星に貢献した。入学から不動のガード。U-16(16歳以下)日本代表としてアジア男子選手権(マレーシア)に出場した。父と2人の兄の影響で3歳から競技を始め、京北中時代に京北高の練習に参加して技術を磨き上げた。「毎日の遊びがバスケでした」と笑った。

 田渡監督も京北バスケ部出身で今年で監督就任20年目。「公式戦で能代に勝ったのは初めてか、1回あるかないか」という。能代工に出向いて、指導の勉強をしたこともある。優勝は同監督がコーチ時代の84年以来ない。凌は「父には感謝、尊敬している。一緒に日本一を目指して頑張りたい」と意気込んだ。