北京五輪でポイントレース銀メダルのロジャー・クルーゲ(ドイツ=IAMサイクリング)がトラックでの経験を生かし、集団スプリントを制して優勝した。

 ゴール直前で逃げを吸収した集団から、残り1キロでフィリッポ・ポッツァート(イタリア=ウィリエール・トリエスティーナ・サウスイースト)が飛び出して独走。これをクルーゲがカウンターアタックをかけて追走し、残り200メートルでかわして先頭に立ち、ゴール前で後ろを振り向きながらガッツポーズする余裕を持ってフィニッシュラインを通過した。

 同タイムの2位にジャコモ・ニッツォーロ(イタリア=トレック・セガフレード)、3位にニキアス・アルント(ドイツ=ジャイアント・アルペシン)が入った。

 クルーゲは「プロになって6年。待ち望んでいた大きな勝利だ。プランは練っていなかった。ハウッスラーのために働いていたが、逃げ切れる可能性が見えた。ゴールラインは近かった」と話した。チームは前日に2番目のスポンサー獲得に失敗したと発表。「チームが今季で終わることを聞いてとても失望したが、この勝利で元気づけることができた」。

 スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ロットNL・ユンボ)はトップと同タイムの30位でゴールし、総合首位を守った。

 山本元喜(NIPPOヴィーニファンティーニ)は4分47秒遅れの162位で、総合は3時間39分7秒遅れの159位。