<自転車:ブエルタ・ア・エスパーニャ>◇個人タイムトライアル◇第10ステージ◇2日◇モナステリオ・デ・ベルエラ〜ボルハ◇36・7キロ

 個人タイムトライアルが行われ、前日まで総合首位のナイロ・キンタナ(コロンビア=モビスター)が落車してタイムを大きく失い、2度目のグランツアー制覇が絶望的となった。代わってトップから39秒差の4位でゴールしたアルベルト・コンタドール(スペイン=ティンコフ・サクソ)が総合首位に浮上した。

 キンタナは下りの右カーブを曲がりきれず、ガードレールに激突して転倒。寝転んだまましばらく起き上がることができなかった。サドルが自転車から吹っ飛ぶほどの激しい激突だった。すぐに数人のチームスタッフが駆け寄り再び走り出すことができたが、トップから4分7秒遅れの82位と沈んだ。

 キンタナは「カーブの前にシューズが緩んでいたので(乗ったまま自分で)締め付けたが、これがクラッシュの原因とは思わない。ブレーキを長くかけたが止まらなかった。左足首を負傷し、全身をたたきつけられたが、深刻なものではないことを願っている。これが自転車レースだ。これからはバルベルデの総合での表彰台をアシストすることに切り替える」と話した。

 ステージはトニ・マルティン(ドイツ=オメガファルマ・クイックステップ)が47分2秒で優勝。15秒遅れの2位にリゴベルト・ウラン(コロンビア=オメガファルマ・クイックステップ)、18秒遅れの3位にファビアン・カンチェラーラ(スイス=トレックファクトリー)。アレハンドロ・バルベルデ(スペイン=モビスター)は1分1秒遅れの8位、クリストファー・フルーム(英国=チームスカイ)は1分32秒遅れの10位、ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)は1分49秒遅れの17位だった。

 この結果、総合は1位コンタドール、27秒遅れの2位にバルベルデ、59秒遅れの3位にウランとなった。フルームは1分18秒遅れの5位、ロドリゲスは1分37秒遅れの6位。