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2011年 ジロ・デ・イタリア

◆最新ニュースは自転車特集ページでどうぞ

5月7〜29日 イタリア UCIワールドツアー

※スタートリスト

ステージステージ優勝マリア・ローザ別府順位(総合)
第1SHTC・ハイロードマルコ・ピノッティ8位 +10秒
第2Sアレサンドロ・ペタッキマーク・カベンディッシュ30位(8位 +22秒)
第3Sアンヘル・ビシオソデビッド・ミラー123位(103位 +1分38秒)
第4S-(追悼ライドのため)デビッド・ミラー
第5Sピーテル・ウイーニングピーテル・ウイーニング77位(74位 +8分7秒)
第6Sフランシスコ・ベントソピーテル・ウイーニング57位(68位 +8分7秒)
第7Sバルト・デクレルクピーテル・ウイーニング86位(70位 +16分4秒)
第8Sオスカル・ガットピーテル・ウイーニング21位(68位 +16分4秒)
第9Sアルベルト・コンタドールアルベルト・コンタドール147位(86位 +40分57秒)
第10Sマーク・カベンディッシュアルベルト・コンタドール80位(86位 +40分51秒)
第11Sジョン・ガドレアルベルト・コンタドール69位(80位 +42分40秒)
第12Sマーク・カベンディッシュアルベルト・コンタドール19位(80位 +42分40秒)
第13Sホセ・ルハノアルベルト・コンタドール67位(77位 +56分9秒)
第14Sイゴール・アントンアルベルト・コンタドール57位(72位 +1時間7分55秒)
第15Sミケル・ニエベアルベルト・コンタドール138位(79位 +1時間46分11秒)
第16Sアルベルト・コンタドールアルベルト・コンタドール127位(81位 +1時間50分35秒)
第17Sディエゴ・ウリッシアルベルト・コンタドール23位(77位 +1時間50分35秒)
第18Sエロス・カペッキアルベルト・コンタドール35位(74位 +1時間50分35秒)
第19Sパオロ・ティラロンゴアルベルト・コンタドール39位(61位 +1時間56分47秒)
第20Sバシリ・キリエンカアルベルト・コンタドール86位(67位 +2時間23分39秒)
第21Sデビッド・ミラーアルベルト・コンタドール
ミケーレ・スカルポーニ
36位(67位 +2時間25分6秒)
 
・第1S(7日、チームタイムトライアル ベナリア・レアーレ〜トリノ=19.3km)

ラジオシャックがTTT2位 別府8位発進

 チームタイムトライアルが行われ、日本人で唯一参戦の、別府史之が所属するラジオシャックが21分09秒のタイムで2位に入った。HTC・ハイロードが10秒遅れの20分59秒と、ただ1チーム21分を切るタイムをマークして優勝、3位には22秒遅れの21分21秒でリクイガス・キャノンデールが入った。

 HTC・ハイロードのマルコ・ピノッティ(イタリア)がマリア・ローザ(総合成績1位)を獲得、別府は8位につけた。

 イタリア統一150年の今年は、かつて首都だったトリノを初日の舞台とした。各チームは王宮をスタートし、市街にゴールした。

 別府は世界3大ロードレースで、2年前にツール・ド・フランスを新城幸也(ヨーロッパカー)とともに日本選手として初めて完走。ジロ・デ・イタリアには昨年の新城のほか、これまで野寺秀徳、今中大介、市川雅敏が参加した。

(写真=マリア・ローザを獲得したマルコ・ピノッティ=AP)

<ステージ>
(1)HTC・ハイロード(米国) 19分59秒
(2)ラジオシャック(米国) +10秒
(3)リクイガス・キャノンデール(イタリア) +22秒
(4)オメガファーマ・ロット(ベルギー)
(5)ガーミン・サーベロ(米国) +24秒
(6)ランプレ(イタリア)
(7)ラボバンク(オランダ) +26秒
(8)サクソバンク・サンガード(デンマーク) +30秒
(9)チームスカイ(英国) +37秒
(10)バカンソレイユ・DCM(オランダ)

<総合>
(1)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード) 20分59秒
(2)ラースイェティング・バク(デンマーク=HTC・ハイロード)
(3)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)
(4)マーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード)
(5)クレイグ・ルイス(米国=HTC・ハイロード)
(6)ロビー・マキュアン(オーストラリア=ラジオシャック) +10秒
(7)ティアゴ・マシャド(ポルトガル=ラジオシャック)
(8)別府史之(ラジオシャック)
(9)ビヨルン・セランダー(米国=ラジオシャック)
(10)ロバート・ハンター(南アフリカ=ラジオシャック)

(13)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +22秒
(34)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +24秒
(51)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +30秒

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・第2S(8日、アルバ〜パルマ=244km)

ペタッキV カベンディッシュ総合1位浮上

 アレサンドロ・ペタッキ(37、イタリア=ランプレ)が今大会最長ステージを制した。序盤の3キロでセバスチャン・ラン(ドイツ=オメガファーマ・ロット)の単独の逃げが決まり最大20分の差をつけたが、残り26キロ付近で吸収。その直後に8人が逃げを試み30秒ほどの差をつけたが、これも残り8キロ付近でつかまり、大集団でのスプリント勝負となった。ゴール直前でペタッキが飛び出し、これをマーク・カベンディッシュ(25、英国=HTC・ハイロード)が激しく追走したが、ペタッキがわずかの差で競り勝った。カベンディッシュは「ペタッキは3度方向を変え進路を妨害した」と主張したが、ペタッキは取り合わなかった。2位にカベンディッシュ、3位にはマヌエル・ベレッティ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス)が入った。

 マリア・ローザ(総合成績1位)は、マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)からカベンディッシュへ移った。別府史之(28=ラジオシャック)はトップと同タイムの30位でゴールした。また、アルベルト・コンタドール(28、スペイン=サクソバンク・サンガード)はトップと同タイムの29位でゴール。総合は41秒遅れの41位に浮上した。

(写真=優勝したアレサンドロ・ペタッキ=AP)

<ステージ>
(1)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ) 5時間45分40秒
(2)マーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード) +0秒
(3)マヌエル・ベレッティ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス)
(4)ロベルト・フェラーリ(イタリア=アンドローニジョカットリ)
(5)ボルト・ボジッチ(スロベニア=バカンソレイユ・DCM)
(6)ダビデ・アポローニオ(イタリア=チームスカイ)
(7)タイラー・ファラー(米国=ガーミン・サーベロ)
(8)ロビー・マキュアン(オーストラリア=ラジオシャック)
(9)ウォウテル・ウェイラント(ベルギー=レパード・トレック)
(10)マッテーオ・モンタグーティ(イタリア=AG2R)

(17)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(25)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(29)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(30)別府史之(ラジオシャック)

<総合>
(1)マーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード) 6時間6分27秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +12秒
(3)クレイグ・ルイス(米国=HTC・ハイロード)
(4)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)
(5)ラースイェティング・バク(デンマーク=HTC・ハイロード)
(6)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ) +16秒
(7)ロビー・マキュアン(オーストラリア=ラジオシャック) +22秒
(8)別府史之(ラジオシャック)
(9)ヤロスラフ・ポポビッチ(ウクライナ=ラジオシャック)
(10)ティアゴ・マシャド(ポルトガル=ラジオシャック)

(16)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +34秒
(26)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +36秒
(41)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +42秒

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・第3S(9日、レッジョ・エミリア〜ラパッロ=178km)

ミラーが総合1位浮上 ウェイラント選手事故死

 ゴール前は逃げ切った5人の勝負となり、先行したデビッド・ミラー(34、英国=ガーミン・サーベロ)をアンヘル・ビシオソ(34、スペイン=アンドローニジョカットリ)がスプリントで下して優勝した。2位にはミラー、3位はパブロ・ラストラス(スペイン=モビスター)が入った。マーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード)は2分56秒遅れの120位でゴール。マリア・ローザ(総合1位)はミラーの手に移った。同2位に浮上したビシオソとは7秒差。アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)、ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)、ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)は21秒遅れのメーン集団でゴールした。

 なお、終盤の厳しい下りでウォウテル・ウェイラント選手(ベルギー=レパード・トレック)が落車し、死亡した。

(写真=優勝したアンヘル・ビシオソ=AP)

ウェイラント選手が下りで落車死亡

 レパード・トレックの26歳のウォウテル・ウェイラント選手(ベルギー)が、ゴール手前20キロ付近の、時速70〜80キロの高速で下るボッコ峠のダウンヒルでバランスを崩して落車し、死亡した。事故を目撃したマヌエル・カルドソ(ポルトガル=ラジオシャック)は「ウェイラントは(集団から)遅れ、集団に復帰しようとしていた。ほかに遅れた選手を待った方がいいかと後ろを振り向いた時に、ペダルかハンドルが左側の壁面にぶつかった。恐ろしい光景だった」と、その状況を話した。

 ウェイラント選手は05年にクイックステップとプロ契約。08年のブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージで優勝。昨年のジロ・デ・イタリアでは第3ステージを制し、総合146位で完走。今年からルクセンブルクにできた新チーム、レパード・トレックに移籍した。

 3大グランツールでは95年のツール・ド・フランスでのファビオ・カサルテッリ氏(イタリア)以来、ジロ・デ・イタリアでは86年以来4人目のレースでの事故死となった。

 チームは「ショックと深い悲しみに包まれている。ウェイラント選手の家族と友人に哀悼の意を送る」と声明を発表しているが、レースを走り続けるかどうかはまだ明らかにしていない。また、大会主催者は、第4ステージの音楽やパーティーは止めるとし、「今後のレース参加は選手の判断に委ねる」としている。

<ステージ>
(1)アンヘル・ビシオソ(スペイン=アンドローニジョカットリ) 3時間57分38秒
(2)デビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ) +0秒
(3)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター)
(4)ダニエル・モレノ(スペイン=カチューシャ)
(5)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ)
(6)ブラム・タンキンク(オランダ=ラボバンク) +12秒
(7)ジェローム・ピノー(フランス=クイックステップ)
(8)サーシャ・モードロ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス) +21秒
(9)ファビオ・タボッレ(イタリア=アクア・エ・サポーネ)
(10)マッテーオ・モンタグーティ(イタリア=AG2R)

(13)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)
(23)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(25)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(27)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(123)別府史之(ラジオシャック) +1分40秒

<総合>
(1)デビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ) 10時間4分29秒
(2)アンヘル・ビシオソ(スペイン=アンドローニジョカットリ) +7秒
(3)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +9秒
(4)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)
(5)クレイグ・ルイス(米国=HTC・ハイロード)
(6)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +12秒
(7)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ) +13秒
(8)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター) +18秒
(9)ヤロスラフ・ポポビッチ(ウクライナ=ラジオシャック) +19秒
(10)ティアゴ・マシャド(ポルトガル=ラジオシャック)

(14)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +31秒
(19)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +33秒
(25)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +37秒
(103)別府史之(ラジオシャック) +1分38秒

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・第4S(10日、クアルト・デイ・ミッレ〜リボルノ=216km)

第4Sはウェイラント選手追悼ラン


 9日の第3ステージで事故死したレパード・トレックのウォウテル・ウェイラント選手(ベルギー)を悼み、第4ステージは勝負を競わない追悼ライドとなった。スタート前に1分間の黙とうが行われ、総合首位のでデビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ)をはじめ全選手が腕に喪章を付けて走り出し、最後はレパード・トレックの8選手と親友のタイラー・ファラー(米国=ガーミン・サーベロ)が先頭になってフィニッシュラインを通過した。

 この後、ファラーとレパード・トレックはジロを去った。

(写真=ゴールするレパードトレック8選手とファラー(右から3人目)=AP)

・第5S(11日、ピオンビーノ〜オルビエート=191km)

ウイーニングが逃げ切り優勝

 ピーテル・ウイーニング(30、オランダ=ラボバンク)が終盤のアタックで単独の逃げを決め、4時間54分49秒のタイムでステージ優勝を果たした。残り9キロまで単独で逃げていたマルティン・コーラー(スイス=BMCレーシング)を、ジョン・ガドレ(フランス=AG2R)とともに追走。残り10キロ付近でとらえ、8キロすぎの最後の上りでアタックし、そのまま逃げ切った。8秒遅れでメーン集団がゴールし、2位争いのスプリント勝負はファビオ・ドゥアルテ(コロンビア=ジェオックスTMC)が制し、3位にはホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ)が入った。

 デビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ)は2分50秒と大きく遅れ、中間ポイントを5位以内で通過した選手に与えられるボーナスタイムを獲得したウイーニングが総合首位に躍り出た。同2位は2秒差でマルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)。ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)は24秒差の同6位、アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)は30秒差の同9位に浮上した。

(写真=総合1位となり、ピンクジャージーに袖を通すウイーニング=AP)

<ステージ>
(1)ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク) 4時間54分49秒
(2)ファビオ・ドゥアルテ(コロンビア=ジェオックスTMC) +8秒
(3)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ)
(4)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ)
(5)オスカル・ガット(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)
(6)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(7)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(8)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(9)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)
(10)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ)

(49)デビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ) +2分50秒
(77)別府史之(ラジオシャック) +6分44秒

<総合>
(1)ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク) 14時間59分33秒
(2)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード) +2秒
(3)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)
(4)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +5秒
(5)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター) +22秒
(6)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +24秒
(7)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +26秒
(8)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク) +28秒
(9)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +30秒
(10)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ)

(46)デビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ) +2分35秒
(74)別府史之(ラジオシャック) +8分7秒

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・第6S(12日、オルビエート〜フィウッジ=191km)

ベントソがスプリント勝負制す


 フランシスコ・ベントソ(スペイン=モビスター)がゴール前のスプリント勝負を制し、5時間15分39秒のタイムでステージ優勝を決めた。

 序盤にヤロスラフ・ポポビッチ(ウクライナ=ラジオシャック)サーシャ・モードロ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス)クリストフ・バンデワレ(ベルギー=クイックステップ)ジュシー・ベイッカネン(フィンランド=オメガファーマ・ロット)フレデリック・バウケレン(ベルギー=バカンソレイユ・DCM)の5人の逃げが決まり、モードロが脱落した後の残り15キロ地点でも90秒差あった。だが、緩い上りに入ったところでアタックし最後まで逃げ残ったバンデワレも残り1・5キロで集団にとらえられ、大集団でのスプリント勝負となった。

 ゴール前150メートル付近でダニーロ・ディルーカ(イタリア=カチューシャ)がアタック。それをベントソが追い、先頭に立った。アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)もベントソに並びかけたが、最後は脚を止め勝負をあきらめる形で決着した。2位にペタッキ、3位はロベルト・フェラーリ(イタリア=アンドローニジョカットリ)だった。日本の別府史之(ラジオシャック)はトップと同タイムのメーン集団の57位でゴールした。

 総合は、ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク)がトップで変わらず、2秒差で2位カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)、3位マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)が続いている。

(写真=ペタッキ(左端)に競り勝ち、ステージ優勝したベントソ(右端)=AP)

<ステージ>
(1)フランシスコ・ベントソ(スペイン=モビスター) 5時間15分39秒
(2)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ) +0秒
(3)ロベルト・フェラーリ(イタリア=アンドローニジョカットリ)
(4)ダニーロ・ディルーカ(イタリア=カチューシャ)
(5)ダビデ・アポローニオ(イタリア=チームスカイ)
(6)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(7)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ)
(8)ゲラルド・チオレック(ドイツ=クイックステップ)
(9)パオロ・ティラロンゴ(イタリア=アスタナ)
(10)ルッジェーロ・マルツォーリ(イタリア=アクア・エ・サポーネ)

(16)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(17)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC)
(32)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(57)別府史之(ラジオシャック)

<総合>
(1)ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク) 20時間15分12秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +2秒
(3)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)
(4)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +5秒
(5)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター) +22秒
(6)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +24秒
(7)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +26秒
(8)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク) +28秒
(9)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +30秒
(10)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ)

(46)デビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ) +2分35秒
(68)別府史之(ラジオシャック) +8分7秒

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・第7S(13日、マッダローニ〜モンテベルジネ・ディ・メルコリアーノ=110km、頂上ゴール)

デクレルク劇的逃げ切り優勝!

 今大会初の頂上ゴールとなるステージを、前日まで17分41秒遅れで総合108位のバルト・デクレルク(24、ベルギー=オメガファーマ・ロット)が、劇的な逃げ切りで制した。

 標高1260メートルの2級山岳モンテベルジネ・ディ・メルコリアーノの頂上ゴールまで残り8キロ付近で、すべての逃げが吸収。そして7キロを切った地点でデクレルクが単独でアタックし一気に差を広げ、3キロを切った地点でメーン集団との差は30秒となった。残り1キロを切ったところでランプレを先頭にメーン集団が猛追を開始。最後は総合上位のミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)らが激しく迫った。逃げるデクレルクはフィニッシュラインをスカルポーニと並んで通過したが、勝利を確信し、左手で何度もガッツポーズを作った。

 タイム差なしの2位にスカルポーニ、3位にはロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ)が入った。アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)は9位、日本の別府史之(ラジオシャック)は7分56秒遅れの86位だった。

 総合はピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク)がトップで変わらず、2秒差の2位にカンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)、マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)が3位となっている。

(写真=スカルポーニ(右)を下して優勝したデクレルク=AP)

<ステージ>
(1)バルト・デクレルク(ベルギー=オメガファーマ・ロット) 2時間54分47秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +0秒
(3)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ)
(4)ステファノ・ガルゼッリ(イタリア=アクア・エ・サポーネ)
(5)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(6)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)
(7)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニジョカットリ)
(8)ダリオ・カタルド(イタリア=クイックステップ)
(9)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(10)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ)

(17)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC)
(19)ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク)
(86)別府史之(ラジオシャック) +7分57秒

<総合>
(1)ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク) 23時間9分59秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +2秒
(3)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)
(4)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +5秒
(5)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +14秒
(6)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター) +22秒
(7)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +24秒
(8)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク) +28秒
(9)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +30秒
(10)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ) +33秒

(70)別府史之(ラジオシャック) +16分4秒

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・第8S(14日、サルピ〜トロペア=217km)

ガットがコンタドール振り切り初V

 ゴール前でアタックをかけたオスカル・ガット(26、イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)が4時間59分45秒のタイムで制し、ジロ初優勝を決めた。

 序盤からのレオナルド・ジョルダーニ(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)とミルコ・セルバッジ(イタリア=バカンソレイユ・DCM)の逃げは残り7キロ付近で吸収。メーン集団は残り2キロからテクニカルな上り坂に入り、頂上手前の残り1・5キロ地点でガットがアタックをかけ一気に抜け出した。頂上過ぎの残り1・1キロ地点で、アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)が意表を突くアタックを見せ、メーン集団から飛び出し懸命に追いすがるが、ガットは最後まで力強さを失わず走り続け、コンタドールに並ばれることなくフィニッシュラインを通過した。2位はコンタドール。メーン集団は5秒遅れでゴールし、アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)が3位、日本の別府史之(ラジオシャック)は21位だった。

 総合は ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク)がトップで変わらず、2秒差の2位にカンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)、マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)が3位。コンタドールが13秒差の5位に浮上した。

 レースは15日の第9ステージでシチリア島に渡り、エトナ火山を2度上る前半のクライマックスを迎え、16日は休息日となる。

(写真=コンタドールを振り切り優勝したガット=AP)

<ステージ>
(1)オスカル・ガット(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ) 4時間59分45秒
(2)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +0秒
(3)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ) +5秒
(4)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=BMCレーシング)
(5)ロベルト・フェラーリ(イタリア=アンドローニジョカットリ)
(6)ダビデ・アポローニオ(イタリア=チームスカイ)
(7)フランシスコ・ベントソ(スペイン=モビスター)
(8)リナルド・ノチェンティーニ(イタリア=AG2R)
(9)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ)
(10)クラース・ロードベーク(ベルギー=オメガファーマ・ロット)

(16)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(19)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(21)別府史之(ラジオシャック)
(28)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC)

<総合>
(1)ピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク) 28時間9分49秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +2秒
(3)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)
(4)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +5秒
(5)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +13秒
(6)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +14秒
(7)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター) +22秒
(8)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +24秒
(9)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク) +28秒
(10)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ) +33秒

(14)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +44秒
(16)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +55秒
(68)別府史之(ラジオシャック) +16分4秒

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・第9S(15日、メッシーナ〜エトナ=169km 頂上ゴール)

コンタドール圧勝!59秒差首位浮上

 08年総合優勝のアルベルト・コンタドール(28、スペイン=サクソバンク)が、実力を見せつけて圧勝した。ジロでのステージ優勝はこれが初めて。タイムは4時間54分09秒だった。

 エトナ火山2度目となる最後の上りに入り、残り9キロでメーン集団からホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ)がジョバンニ・ビスコンティ(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)ら逃げる3人を追ってまずアタック。続いて残り7キロでコンタドールがアタックをかけ、軽やかなダンシングでぐいぐい上り、追走してきたミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)とともにルハノをとらえた。残り6キロでスカルポーニは遅れ、コンタドールとルハノが先頭に立ち、勝負は2人の争いとなった。平たん区間となる直前の残り1・5キロでコンタドールが再アタック。圧倒的なスピードでルハノを振り切り、独走でフィニッシュラインを通過した。2位に3秒遅れでルハノ、3位は8秒遅れでステファノ・ガルゼッリ(イタリア=アクア・エ・サポーネ)だった。別府史之(ラジオシャック)は24分46秒遅れの147位。

 コンタドールはこの勝利で、マリア・ローザ(総合成績1位)も獲得。総合2位は59秒差でカンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)、3位には、1分19秒差でクリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ)が入った。

(写真=第9ステージを圧勝し、ガッツポーズでゴールするコンタドール=AP)

<ステージ>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 4時間54分9秒
(2)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +3秒
(3)ステファノ・ガルゼッリ(イタリア=アクア・エ・サポーネ) +8秒
(4)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(5)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ)
(6)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター)
(7)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)
(8)イゴール・アントン(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +59秒
(9)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +1分7秒
(10)ユベール・デュポン(フランス=AG2R)

(147)別府史之(ラジオシャック) +24分46秒

<総合> (1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 33時間3分51秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +59秒
(3)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +1分19秒
(4)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +1分21秒
(5)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +1分28秒
(6)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +1分37秒
(7)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +1分41秒
(8)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ) +1分47秒
(9)ダリオ・カタルド(イタリア=クイックステップ) +2分21秒
(10)マッテーオ・カッラーラ(イタリア=バカンソレイユ・DCM) +2分21秒

(20)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +3分18秒
(86)別府史之(ラジオシャック) +40分57秒

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・休息日(16日)
 
・第10S(17日、テルモリ〜テラーモ=159km)

カベンディッシュ、ペタッキ差し通算6勝目

 数少ない平たんコースで行われたスプリントステージは、マーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード)が4時間49秒で制し、ジロ・デ・イタリア通算6勝目(08年2勝、09年3勝と同年チームタイムトライアル1勝)を挙げた。

 ピエール・カゾー(フランス=エウスカルテル・エウスカディ)別府史之(ラジオシャック)ユリー・クリフトソフ(フランス=AG2R)の序盤からの逃げが残り11キロ付近で吸収され、ゴール前は集団でのスプリント勝負となった。残り2・6キロ付近でデビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ)がまずアタックしたが、これは残り1キロでとらえられた。そして、残り250メートルでアレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)がスプリント開始。この番手に付いていたカベンディッシュが残り100メートルでペタッキを差し、第2ステージの雪辱を果たした。

 2位はフランシスコ・ベントソ(スペイン=モビスター)、3位にはペタッキが入った。マリア・ローザ(総合成績1位)はアルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)が守った。別府はトップと同タイムの80位でゴールし、総合は40分51秒遅れの86位。

(写真=スプリントを制し、ジロ通算6勝目を挙げたカベンディッシュ=AP)

別府148キロ大逃げ 同タイム80位

 別府史之(28=ラジオシャック)が大逃げを見せた。スタートから4キロ地点でピエール・カゾー(フランス=エウスカルテル・エウスカディ)がアタック。別府も仕掛けて合流。これにユリー・クリフトソフ(フランス=AG2R)が追走し、合流して3人で逃げを決めた。別府は30・9キロ地点の山岳ポイント、79・9キロのスプリントポイントをトップで通過。3人でローテーションして逃げ続け最大6分まで差を広げたが、残り11キロでメーン集団に吸収された。だが、集団から遅れることなく、トップと同タイムの80位でゴールした。総合は40分51秒遅れの86位。

(写真=序盤に逃げを決めた別府史之(先頭)ら3選手=共同)

<ステージ>
(1)マーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード) 4時間49秒
(2)フランシスコ・ベントソ(スペイン=モビスター) +0秒
(3)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)
(4)ロベルト・フェラーリ(イタリア=アンドローニジョカットリ)
(5)ダビデ・アポローニオ(イタリア=チームスカイ)
(6)フランチェスコ・キッキ(イタリア=クイックステップ)
(7)クラース・ロードベーク(ベルギー=オメガファーマ・ロット)
(8)サーシャ・モードロ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス)
(9)アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー=BMCレーシング)
(10)オスカル・ガット(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)
(29)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(80)別府史之(ラジオシャック)

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 37時間4分40秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +59秒
(3)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +1分19秒
(4)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +1分21秒
(5)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +1分28秒
(6)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +1分37秒
(7)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +1分41秒
(8)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ) +1分47秒
(9)ダリオ・カタルド(イタリア=クイックステップ) +2分21秒
(10)マッテーオ・カッラーラ(イタリア=バカンソレイユ・DCM) +2分21秒

(20)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +3分18秒
(86)別府史之(ラジオシャック) +40分51秒

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・第11S(18日、トルトレート・リード〜カステルフィダルド=144km)

ガドレ、ゴール直前飛び出し初優勝

 4度のアップダウンを繰り返す第11Sは、ジョン・ガドレ(32、フランス=AG2R)が、グランツールでうれしいステージ初優勝を飾った。

 11人が逃げる展開となり、残り10キロでダニエル・モレノ(スペイン=カチューシャ)がアタック。イグナタス・コノバロバス(リトアニア=モビスター)が続き2人でゴール直前まで逃げ粘ったが、ゴール前の上りに入りコノバロバスが集団に吸収。さらに残り200メートルとなったところで集団から飛び出したガドレがモレノをとらえ独走し、ガッツポーズを繰り返しながらフィニッシュラインを越えた。ガドレは「生涯で1番大きな勝利だった。今後は、総合10位以内を目指したい」と目標を掲げた。

 2位には、ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)、3位には、イタリア王者のジョバンニ・ビスコンティ(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)が入った。マリア・ローザ(総合成績1位)は、トップと同タイムで5位に入ったアルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク)が守った。

 日本の別府史之(ラジオシャック)は、トップから1分49秒遅れの69位でステージを終えた。

(写真=両手を突き上げてゴールする優勝したガドレ=AP)

<ステージ>
(1)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) 3時間33分11秒
(2)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +0秒
(3)ジョバンニ・ビスコンティ(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)
(4)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ)
(5)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(6)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ)
(7)ダリオ・カタルド(イタリア=クイックステップ)
(8)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(9)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター)
(10)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)

(69)別府史之(ラジオシャック) +1分49秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 40時間37分41秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +59秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +1分21秒
(4)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +1分28秒
(5)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(6)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +1分37秒
(7)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +1分41秒
(8)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ) +1分47秒
(9)ダリオ・カタルド(イタリア=クイックステップ) +2分21秒
(10)マッテーオ・カッラーラ(イタリア=バカンソレイユ・DCM)

(16)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +3分18秒
(80)別府史之(ラジオシャック) +42分40秒

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・第12S(19日、カステルフィダルド〜ラベンナ=184km)

カベンディッシュ2勝目!スプリント勝負制す

 今大会最後の平たんコースとなった第12ステージを、マーク・カベンディッシュ(25、英国=HTC・ハイロード)が4時間17分25秒のタイムで制し、大会2勝目を挙げた。

 逃げた4人を残り7キロでメーン集団が吸収しゴール前の集団スプリント勝負となったが、残り2キロを切ったカーブで落車が発生。免れたカベンディッシュ、アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)ら十数人の勝負となった。先頭はHTC・ハイロードで、アシスト2枚に引かれたカベンディッシュがいい形となった。残り100メートルで最後のアシストが外れ、カベンディッシュが先頭に飛び出してスプリント勝負に。カベンディッシュはペタッキ、ゴール前で伸びてきたダビデ・アポローニオ(イタリア=チームスカイ)の追撃を振り切りフィニッシュ。2勝目を意味するピースサインで喜びを表した。2位がアポローニオ、3位はペタッキだった。

 カベンディッシュは「ジロ・デ・イタリア最後のスプリンターのためのコースだった。チームにとっても自分にとっても大きい勝利だ。だが、今夜、ツール・ド・フランスへ向けて体を回復させるために自宅へ帰るよ。ジロはいい大会だった」と話した。

 トップと同タイムの22位でゴールしたアルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク)はマリア・ローザ(総合成績1位)を守った。別府史之(ラジオシャック)はトップと同タイムの19位。

(写真=Vサインをしてゴールしたカベンディッシュ=AP)

<ステージ>
(1)マーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード) 4時間17分25秒
(2)ダビデ・アポローニオ(イタリア=チームスカイ) +0秒
(3)アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)
(4)ゲラルド・チオレック(ドイツ=クイックステップ)
(5)ファビオ・サバティーニ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(7)マヌエル・ベレッティ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス)
(8)ミルコ・セルバッジ(イタリア=バカンソレイユ・DCM)
(9)マーク・レンショー(オーストラリア=HTC・ハイロード)
(10)マヌエル・カルドソ(ポルトガル=ラジオシャック)

(19)別府史之(ラジオシャック)
(22)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 40時間37分41秒
(2)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +59秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +1分21秒
(4)クリストフ・ルメベル(フランス=ガーミン・サーベロ) +1分28秒
(5)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(6)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +1分37秒
(7)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +1分41秒
(8)ホセ・セルパ(コロンビア=アンドローニジョカットリ) +1分47秒
(9)ダリオ・カタルド(イタリア=クイックステップ) +2分21秒
(10)マッテーオ・カッラーラ(イタリア=バカンソレイユ・DCM)

(16)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +3分18秒
(80)別府史之(ラジオシャック) +42分40秒

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・第13S(20日、スピリンベルゴ〜グロースグロックナー(オーストリア)=167km 頂上ゴール)

ルハノV!コンタドールが譲る

 エトナ火山ゴールの第9ステージでアルベルト・コンタドール(28、スペイン=サクソバンク・サンガード)に敗れたホセ・ルハノ(29、ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ)が、4つの山岳を越えグロースグロックナーへの頂上ゴールとなる難関ステージでコンタドールと最後まで併走し、見事にステージ優勝を果たした。

 序盤に16人の逃げが決まり、その中からロベルト・キセルロウスキー(クロアチア=アスタナ)が飛び出してイセルグブルグ峠を単独で通過したが、最後の上りに入った残り12キロ付近で吸収され、代わってピーテル・ウイーニング(オランダ=ラボバンク)とカエタノホセ・サルミエント(コロンビア=アクア・エ・サポーネ)が飛び出した。

 これを追って残り10・5キロ地点でアタックをかけたルハノだったが、先頭グループに追いついた後の残り9キロ過ぎにいったん吸収された。しかし残り8キロ手前でアルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)がアタック。ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)はついて行けず、ルハノだけが反応し追走。2人で後続を引き離すと、雨のカザレク峠を越え、そのまま2人でフィニッシュを迎えた。残り300メートル付近でコンタドールがルハノに先頭を譲り、ルハノは遠慮がちに小さくガッツポーズを作りながらゴールし、ステージ優勝を喜んだ。

 3位はジョン・ガドレ(フランス=AG2R)だった。マリアローザ(総合成績1位)はコンタドールが守った。別府史之(ラジオシャック)は13分17秒遅れの67位だった。

 なお、平たんステージが終わったことにより、スプリンターのマーク・カベンディッシュ(英国=HTC・ハイロード)、マヌエル・ベレッティ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス)、アレサンドロ・ペタッキ(イタリア=ランプレ)、ダニロ・ホンド(ドイツ=ランプレ)、マーク・レンショー(オーストラリア=HTC・ハイロード)は第12ステージ終了で離脱した。

(写真=第13Sを制したルハノ。右は2位のコンタドール=AP)

<ステージ>
(1)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) 4時間45分54秒
(2)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +0秒
(3)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +1分27秒
(4)ユベール・デュポン(フランス=AG2R) +1分29秒
(5)イゴール・アントン(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ)
(6)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +1分36秒
(7)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)
(8)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)
(9)バシリ・キリエンカ(ベラルーシ=モビスター)
(10)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC)

(67)別府史之(ラジオシャック) +13分17秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 49時間40分58秒
(2)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +3分9秒
(3)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +3分16秒
(4)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +3分25秒
(5)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +3分29秒
(6)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +3分53秒
(7)イゴール・アントン(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +4分2秒
(8)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +4分6秒
(9)マッテーオ・カッラーラ(イタリア=バカンソレイユ・DCM) +4分35秒
(10)ユベール・デュポン(フランス=AG2R) +4分38秒

(11)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +3分18秒
(77)別府史之(ラジオシャック) +56分9秒

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・第14S(21日、リエンツ(オーストリア)〜モンテ・ゾンコラン=210km 頂上ゴール)

アントン、ゾンコラン制し3位浮上

 イゴール・アントン(28、スペイン=エウスカルテル・エウスカディ)が、“魔の山”ゾンコラン峠を攻略。2位アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)に33秒差をつける独走で初優勝を飾った。

 距離10キロでこう配は平均11%、最大22%のゾンコラン峠に入り、アントンは残り6キロ付近で集団から抜け出すと、残り5キロ付近で序盤から逃げていたジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス)、ブラム・タンキンク(オランダ=ラボバンク)を次々とかわし、単独で先頭に立った。残り2キロを過ぎるとスピードを上げ、追走するコンタドール、ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)からも逃げ切った。これでアントンはトップに3分21秒差の総合3位に浮上した。

 コンタドールは、33秒差の2位でマリア・ローザ(総合成績1位)を固持。ゴール直前、その強さに観客からブーイングを受ける場面もあった。40秒遅れの3位はビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)、日本の別府史之(ラジオシャック)は、12分7秒遅れの57位だった。

 第14Sは、コースが危険というチームからの抗議により1級山岳クロスティスが中止となり、競技中にもコース変更が行われ距離が短縮されるハプニングもあった。

(写真=第14Sを制し、ガッツポーズでゴールするアントン=AP)

<ステージ>
(1)イゴール・アントン(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) 5時間4分26秒
(2)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +33秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +40秒
(4)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +1分11秒
(5)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +1分21秒
(6)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +1分36秒
(7)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +1分52秒
(8)ユベール・デュポン(フランス=AG2R) +1分55秒
(9)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +2分5秒
(10)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニジョカットリ) +2分11秒

(57)別府史之(ラジオシャック) +12分7秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 54時間45分45秒
(2)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +3分20秒
(3)イゴール・アントン(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +3分21秒
(4)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +4分6秒
(5)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +5分23秒
(6)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +5分37秒
(7)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +6分6秒
(8)ユベール・デュポン(フランス=AG2R) +6分12秒
(9)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +6分40秒
(10)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +6分43秒

(72)別府史之(ラジオシャック) +1時間7分55秒

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・第15S(22日、コネリアーノ〜ガルデッチャ/バル・ディ・ファッサ=229km 頂上ゴール)

ニエベがチマコッピステージ制す

 チマコッピ(大会最高標高地点)のジアウ峠を越えるステージを制したのはミケル・ニエベ(26、スペイン=エウスカルテル・エウスカディ)だった。

 残り6・2キロ、ガルデッチャの上りで、単独で逃げていたステファノ・ガルゼッリ(37、イタリア=アクア・エ・サポーネ)に追いつくと、残り5・5キロでアタックをかけ独走態勢を作った。そのまま最後の上りを懸命に上り切ったニエベが、後続に1分41秒差をつけ7時間27分14秒のタイムで難関ステージを制覇した。エウスカルテル・エウスカディは前日のイゴール・アントン(スペイン)に続いてのステージ連覇。ガルゼッリはマリアローザ(総合成績1位)のアルベルト・コンタドール(28、スペイン=サクソバンク・サンガード)の猛追を振り切って2位、コンタドールは1分51秒差で3位だった。別府史之(28=ラジオシャック)は39分59秒差の138位。

 ニエベは総合でも5位にジャンプアップ。ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)が2位に浮上し、ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)は3位に後退。首位はコンタドールが4分20秒差で守った。

 23日は大会最後の休息日で、翌24日から大会は再開。第16ステージは12・7キロの山岳タイムトライアルとなっている。

(写真=第15Sを制したニエベ。疲れで手を挙げることも苦しかった=AP)

<ステージ>
(1)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) 7時間27分14秒
(2)ステファノ・ガルゼッリ(イタリア=アクア・エ・サポーネ) +1分41秒
(3)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +1分51秒
(4)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +1分57秒
(5)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +2分28秒
(6)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +2分35秒
(7)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +3分34秒
(8)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)
(9)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +4分1秒
(10)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク)

(138)別府史之(ラジオシャック) +39分59秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 62時間14分42秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +4分20秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +5分11秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +6分8秒
(5)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +7分3秒
(6)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +8分39秒
(7)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +8分46秒
(8)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +8分58秒
(9)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +9分20秒
(10)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +9分30秒

(79)別府史之(ラジオシャック) +1時間46分11秒

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・休息日(23日)
 
・第16S(24日、山岳個人タイムトライアル ベッルーノ〜ネベガル=12.65km)

コンタドール強い!山岳TTも圧勝

 アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)が、2位ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)に34秒差をつける28分55秒のタイムで山岳タイムトライアルを圧勝した。ただひとり28分台をたたき出す圧倒的な強さを見せつけた。3位には38秒差でミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)が入った。これで、総合首位コンタドールは同2位ニバリとの差を4分58秒差、3位ニバリとは5分45秒もの大差となり、08年以来2度目の総合優勝へ大きく前進した。

 またコンタドールは、この日の勝利を、23日に不慮の事故で死亡したサビエル・トンド選手(享年32=スペイン)に捧げた。コンタドールは表彰式でずっと天を指差し、トンド選手に敬意を表した。「今日はどうしても勝ちたかった。彼はいい友人だった。この勝利は彼のためのものだ」。

 日本の別府史之(ラジオシャック)は33分19秒で完走し、トップから4分24秒遅れの127位だった。

(写真=表彰式で天を指さし、トント選手に敬意を表したコンタドール=AP)

<ステージ>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 28分55秒
(2)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +34秒
(3)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +38秒
(4)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +39秒
(5)ステファノ・ガルゼッリ(イタリア=アクア・エ・サポーネ) +46秒
(6)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +49秒
(7)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +52秒
(8)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード) +58秒
(9)ブラニスラウ・サモイラウ(ベラルーシ=モビスター) +59秒
(10)ウラジミール・ミホレビッチ(クロアチア=アクア・エ・サポーネ) +1分4秒

(127)別府史之(ラジオシャック) +4分24秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 62時間43分37秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +4分58秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +5分45秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +7分35秒
(5)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +9分18秒
(6)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +9分22秒
(7)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +9分38秒
(8)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +9分47秒
(9)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +10分25秒
(10)ダビ・アロヨ(スペイン=モビスター) +10分25秒

(81)別府史之(ラジオシャック) +1時間50分35秒

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・第17S(25日、フェルトレ〜ティラーノ=230km)

ビスコンティ降格で21歳ウリッシがV

 先頭でフィニッシュラインに入ったジョバンニ・ビスコンティ(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)が3位降格となり、2位で入った21歳のディエゴ・ウリッシ(イタリア=ランプレ)がステージ優勝を飾った。

 逃げ切った10人から残り3キロを切って飛び出したビスコンティ、ウリッシ、パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター)、ヤン・バークランツ(ベルギー=オメガファーマ・ロット)の4人の勝負となり、最後はバークランツを除く3人が競り合った。残り300メートルを切ってウリッシがやや左寄りを先行。コース中央からウリッシの番手についたビスコンティがさらに左へ寄り、バリアとの間の狭い所を抜きにかかり、右手で2度、ウリッシを押しのけそのまま先頭でゴールした。審議の結果、ビスコンティは降格処分となり3位。ウリッシが優勝となり、2位もパブロ・ラストラス(スペイン=モビスター)が繰り上がった。

 アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)は2分59秒遅れのメーン集団の29位でゴールし、マリア・ローザ(総合首位)を守った。別府史之(ラジオシャック)もメーン集団の23位でゴールした。

(写真=ゴール後、ウリッシ(左)に進路妨害をアピールするビスコンティ(右)だったが、逆に押したことにより降格となった=AP)

<ステージ>
(1)ディエゴ・ウリッシ(イタリア=ランプレ) 5時間31分51秒
(2)パブロ・ラストラス(スペイン=モビスター) +0秒
(3)ジョバンニ・ビスコンティ(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)
 ※ビスコンティは1位から3位に降格
(4)ヤン・バークランツ(ベルギー=オメガファーマ・ロット) +4秒
(5)ファビオ・タボッレ(イタリア=アクア・エ・サポーネ) +8秒
(6)エドアルド・ボルガノフ(ロシア=カチューシャ)
(7)ユベール・デュポン(フランス=AG2R)
(8)ヘスス・ヘルナンデス(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(9)ロベルト・キセルロウスキー(クロアチア=アスタナ)
(10)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード)

(22)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +2分59秒
(23)別府史之(ラジオシャック) +2分59秒
(28)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +2分59秒
(29)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +2分59秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 68時間18分27秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +4分58秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +5分45秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +7分35秒
(5)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +9分12秒
(6)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +9分18秒
(7)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +9分22秒
(8)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +9分38秒
(9)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +9分47秒
(10)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +10分25秒

(77)別府史之(ラジオシャック) +1時間50分35秒

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・第18S(26日、モルベーニョ〜サンペッレグリーノ・テルメ=151km)

カペッキがスプリント勝負制し初V

 エロス・カペッキ(24、イタリア=リクイガス・キャノンデール)が、ゴール前の3人によるスプリント勝負を制してステージ優勝を決めた。カペッキはグランツールで初のステージ優勝。

 残り37キロのガンダ峠の上りで、逃げはカペッキ、マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード)ケビン・シールドラーエルス(ベルギー=クイックステップ)の3人になった。軽快に峠を下ると、後続が追いついてくる気配はなく、ステージ優勝はこの3人に絞られた。ゴール前1キロはピノッティを先頭にしてお互いをけん制し合う状況になったが、残り250メートルで最後尾にいたカペッキがシールドラーエルスをとらえ、さらにピノッティを差して先頭でゴールした。2位はピノッティ、3位はシールドラーエルスだった。

 日本の別府史之(ラジオシャック)は6分4秒遅れのメーン集団でゴールし、35位。アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)も同じ集団の41位でゴールし、マリアローザ(総合成績1位)を守った。

(写真=スプリント勝負を制して優勝したカペッキ=AP)

<ステージ>
(1)エロス・カペッキ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) 3時間20分38秒
(2)マルコ・ピノッティ(イタリア=HTC・ハイロード) +0秒
(3)ケビン・シールドラーエルス(ベルギー=クイックステップ)
(4)ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア=コルナゴ・CSFイノックス) +1分20秒
(5)パオロ・ティラロンゴ(イタリア=アスタナ)
(6)ダリオ・カタルド(イタリア=クイックステップ) +2分49秒
(7)アルベルト・ロサダ(スペイン=カチューシャ) +3分46秒
(8)ラッセル・ダウニング(英国=チームスカイ) +4分34秒
(9)オスカル・ガット(イタリア=ファルネーゼビーニ・ネーリソットリ)
(10)ヤン・バークランツ(ベルギー=オメガファーマ・ロット)

(23)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +6分4秒
(32)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +6分4秒
(35)別府史之(ラジオシャック) +6分4秒
(41)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +6分4秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 71時間45分9秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +4分58秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +5分45秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +7分35秒
(5)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +9分12秒
(6)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +9分18秒
(7)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +9分22秒
(8)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +9分38秒
(9)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +9分47秒
(10)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +10分25秒

(74)別府史之(ラジオシャック) +1時間50分35秒

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・第19S(27日、ベルガモ〜マクニャーガ=209km 頂上ゴール)

ティラロンゴ“アシスト”受け初V

 残り8キロでアタックをかけたパオロ・ティラロンゴ(イタリア=アスタナ)がステージ優勝。山岳アシスト専門、33歳のベテランがプロ初勝利を挙げた。

 ティラロンゴは、アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)の驚異的なアタックで、残り300メートルで先頭を奪われた。しかしゴール直前、前を譲られる形で、再び先頭に立ちフィニッシュラインを越えた。ティラロンゴとコンタドールは昨シーズン、同じアスタナの所属。ティラロンゴがアシストした元チームメイトから、プロ初優勝の“アシスト”を受けた形となった。

 3位は3秒差でビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)。日本の別府史之(ラジオシャック)は6分差の39位だった。総合ではトップのコンタドールが、2位ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)との差を5分18秒に広げた。

(写真=優勝したティラロンゴ。後方はコンタドール=AP)

<ステージ>
(1)パオロ・ティラロンゴ(イタリア=アスタナ) 5時間26分27秒
(2)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +0秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +3秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +6秒
(5)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)
(6)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク)
(7)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +8秒
(8)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +21秒
(9)ユベール・デュポン(フランス=AG2R) +29秒
(10)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +34秒

(39)別府史之(ラジオシャック) +6分

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 77時間11分24秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +5分18秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +5分52秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +7分53秒
(5)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +9分58秒
(6)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +10分8秒
(7)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +10分20秒
(8)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +10分43秒
(9)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +10分51秒
(10)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +11分50秒

(61)別府史之(ラジオシャック) +1時間56分47秒

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・第20S(28日、ベルバニア〜セストリエーレ=242km 頂上ゴール)

キリエンカ逃げ切り 最後の山岳制す

 注目の未舗装、フィネストレ峠を含む今大会最後の山岳ステージは、バシリ・キリエンカ(29、ベラルーシ=モビスター)が、2位に4分43秒の大差をつけ、逃げ切りに成功した。

 スタートから37キロ地点で集団とともに逃げ始めると、残り40キロ過ぎに単独でアタック。後続を一気に突き放し、難関コースを攻め切った。キリエンカはジロ通算2勝目。2位は、ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニジョカットリ)、3位にはホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ)が入った。日本の別府史之(ラジオジャック)も完走した。

 前ステージからマリア・ローザ(総合成績1位)を守るアルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク)は、このステージも8位に入り、いよいよ総合優勝に王手をかけた。

(写真=天を指差してゴールしたキリエンカ=AP)

<ステージ>
(1)バシリ・キリエンカ(ベラルーシ=モビスター) 6時間17分3秒
(2)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +4分43秒
(3)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +4分50秒
(4)カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア=アクア・エ・サポーネ) +5分31秒
(5)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +5分54秒
(6)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +5分58秒
(7)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク)
(8)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード)
(9)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC)
(10)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +6分16秒

(88)別府史之(ラジオシャック) +32分50秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 83時間34分25秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +5分18秒
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +6分14秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +7分49秒
(5)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +9分27秒
(6)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +10分23秒
(7)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +10分38秒
(8)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +10分51秒
(9)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク) +12分56秒
(10)ミケル・ニエベ(スペイン=エウスカルテル・エウスカディ) +12分57秒

(67)別府史之(ラジオシャック) +2時間23分39秒

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・第21S(29日、個人タイムトライアル ミラノ〜ミラノ=31.5km)

コンタドール、大差で2度目の制覇

 アルベルト・コンタドール(28、スペイン=サクソバンク)が08年に続き、2度目のジロ・デ・イタリア総合優勝を果たした。グランツールでは07年、09年、10年のツール・ド・フランス、08年のブエルタ・ア・エスパーニャに続き、6度目。第9ステージの山岳区間で優勝してトップに立ち、その後もリードを広げ続け、この日の最終ステージ個人タイムトライアルではトップに36秒遅れの3位となり、総合2位のミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)とは6分10秒、同3位のビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール)とは6分56秒という大差でマリア・ローザに輝いた。「今日、ここでジロ・デ・イタリアを勝ったことは素晴らしいことだ。夢のフィナーレだね。チームはずっと献身的だったし、悪い日は1日もなかった」。

 コンタドールはこの勝利で1年間に3大グランツールを勝つチャンスを手に入れたが、「勝つことが目的だったし、今はこの勝利を楽しみたい。ツール・ド・フランスへの準備はまだだ。チームマネージメントを話し合わなければならないが、疲れているし、すぐには考えることはできないよ。どこまでリカバリーできるか見極めて、方向性を決めていきたい」と慎重な姿勢を見せた。

 3年ぶりにミラノゴールとなった個人タイムトライアルは、デビット・ミラー(イギリス=ガーミン・サーベロ)が30分13秒でステージ優勝。アレックス・ラスムッセン(デンマーク=HTC・ハイロード)が7秒遅れで2位に入った。なお、最終ステージは、市長選による選挙シーズンの交通量増加などを理由に、レース1週間ほど前に6キロ短縮されて行われた。

(写真=スプリント勝負を制して優勝したカペッキ=AP)


(写真=総合優勝のコンタドール(中央)。左は2位のスカルポーニ、右は3位のニバリ=AP)

別府、67位で日本人4人目の完走

 別府史之(28=ラジオシャック)は32分16秒遅れの36位、総合はトップから2時間25分6秒遅れの67位で終え、09年のツール・ド・フランス(112位)に続く2度目のグランツール完走を果たした。過去には市川雅敏氏が1990年に日本人として初出場し50位で完走。02年に野寺秀徳(シマノレーシング)が総合139位、昨年は新城幸也(ヨーロッパカー)が97位で完走しており、日本人としては4人目となった。別府は「日本で起こった大震災を含めて、あきらめるわけにはいかなかったので、ゴールに向かって一生懸命走った。満足です。イタリアでは、コンタドール並みの大きな声援を送ってもらって、本当に力になった」と話した。今後は帰国し、6月に行われる全日本選手権を目指す。

コンタドール優勝剥奪 スカルポーニがV

 アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク)は、2010年ツール・ド・フランスでのドーピング違反のため2年間の資格停止処分となり優勝は剥奪。代わってミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ)が繰り上げ優勝となった。(2012年2月6日追記)

<ステージ>
(1)デビッド・ミラー(英国=ガーミン・サーベロ) 30分13秒
(2)アレックス・ラスムッセン(デンマーク=HTC・ハイロード) +7秒
(3)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) +36秒
(4)リッチー・ポート(オーストラリア=サクソバンク・サンガード) +43秒
(5)ヤロスラフ・ポポビッチ(ウクライナ=ラジオシャック) +55秒
(6)ヨス・ファンエムデン(オランダ=ラボバンク) +1分2秒
(7)キャメロン・マイヤー(オーストラリア=ガーミン・サーベロ) +1分4秒
(8)パトリック・グレーチュ(ドイツ=HTC・ハイロード) +1分8秒
(9)ティアゴ・マシャド(ポルトガル=ラジオシャック) +1分12秒
(10)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +1分16秒

(36)別府史之(ラジオシャック) +2分3秒

<総合>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 84時間5分14秒
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) +6分10秒 →繰り上げ優勝
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) +6分56秒
(4)ジョン・ガドレ(フランス=AG2R) +10分4秒
(5)ホアキン・ロドリゲス(スペイン=カチューシャ) +11分5秒
(6)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) +11分28秒
(7)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) +12分12秒
(8)デニス・メンチョフ(ロシア=ジェオックスTMC) +12分18秒
(9)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク) +13分51秒
(10)カンスタンティン・シウツォウ(ベラルーシ=HTC・ハイロード) +14分10秒

(67)別府史之(ラジオシャック) +2時間25分6秒

<ポイント賞>
(1)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 122ポイント
(2)ミケーレ・スカルポーニ(イタリア=ランプレ) 121ポイント
(3)ビンチェンツォ・ニバリ(イタリア=リクイガス・キャノンデール) 107ポイント

<山岳賞>
(1)ステファノ・ガルゼッリ(イタリア=アクア・エ・サポーネ) 67ポイント
(2)アルベルト・コンタドール(スペイン=サクソバンク・サンガード) 58ポイント
(3)ホセ・ルハノ(ベネズエラ=アンドローニ・ジョカトリ) 43ポイント

<新人賞>
(1)ロマン・クロイツィゲル(チェコ=アスタナ) 84時間16分42秒
(2)スティーフェン・クルイシュウィック(オランダ=ラボバンク) +2分23秒
(3)ピーター・ステティナ(米国=ガーミン・サーベロ) +38分41秒

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