<米男子ゴルフ:全英オープン>◇2日目◇17日◇英・ターンベリー(7204ヤード、パー70)

 スタートから吹いていた風は、後半に入ると勢いを増していった。全英に初挑戦した石川遼は、リンクス特有の強風に屈して予選落ちした。10番から6ホールで一気に7打もスコアを落とし「ここまでボギーが続くのは予想していなかった」と自分でも驚く崩れ方だった。

 「風にボールが負けたというより、僕の基本的な姿勢が風にかなわなかった」と振り返るラウンドは10番の第1打が分岐点だったという。フェアウエーの左を狙ったショットが「風に完全に負けて」右のセミラフまで流された。ミス自体より心に生まれた不安で、その後のプレーに狂いが生じた。

 10番は第2打をブッシュに入れてアンプレアブル宣言し、11番では約1メートルのパーパットを外した。12番は無理にピン下を攻めてグリーンにショート。普段はしないミスを連発し「まったく意識していなかった」という予選通過ラインがあっという間に迫った。

 尊敬するウッズの乱調を同じ組で目の当たりにした動揺もあったという。17番のバーディーで望みをつないだが、最終ホールで再びボギー。全英の洗礼を浴びた17歳は「1年後に必ず戻ってこられるように日本で厳しい練習を積んできたい」と再挑戦を誓った。