<米男子ゴルフ:全英オープン>◇3日目◇18日◇英・ターンベリー(7204ヤード、パー70)

 これまでの記録を大幅に更新する最年長優勝が現実味を帯びてきた。59歳のトム・ワトソン(米国)が第3ラウンドを71にまとめて単独首位に立った。連日、記者会見に呼ばれ「私はいい気分だけど、みんなはもう見飽きたんじゃないかな」と愉快そうに笑った。

 老練なコース攻略と安定したショットで難コースを手なずける。大会最年長優勝は19世紀に活躍した伝説的名手、トム・モリス・シニア(英国)の46歳で、勝てば142年ぶりにこの記録を塗り替える。1975年の初優勝から34年を経てのタイトル奪回も前例のない快挙だ。

 この日は好調なパットで14番の6メートルを沈めてパーをセーブし、16番では12メートルをねじ込んでバーディーを奪った。技術の進歩も活用し、パー5の7、17番はいずれも第2打をユーティリティーでグリーンに乗せてバーディー。平均296・5ヤードのドライバー飛距離も見逃せない。

 「後半36ホールのプランをつくり、その通りに進んでいる。あす計画を完成できるかもしれない」。26年ぶり6度目の優勝を目指す口ぶりは真剣だ。