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ラスト国立で11日、セイコーGGP陸上


 アジア大会(9月19日開幕、韓国・仁川)の代表選考会を兼ねた「セイコー・ゴールデングランプリ陸上2014東京」が11日、東京・国立競技場で開催される。男子100メートルで日本人初の9秒台を狙う桐生祥秀(18=東洋大)は、白人初の9秒台スプリンターのクリストフ・ルメートル(23=フランス)ら世界のトップ選手に挑む。女子の福島千里(25=北海道ハイテクAC)は400メートルリレーに登場して、世界リレー選手権(24日開幕、バハマ)の出場権を狙う。20年東京五輪に向けた改修前、ラストの国立競技場から目が離せない。

桐生日本人初の9秒台へ

桐生がラストの国立で日本人初の9秒台に挑む(写真は昨年の大会から)
桐生がラストの国立で日本人初の9秒台に挑む(写真は昨年の大会から)

 5・11、国立競技場で歴史的な瞬間が訪れる。東京五輪の主役候補、桐生が、掛け値なしのトップスプリンターたちと真剣勝負に挑む。常々「世界で戦える選手になることが目標」という桐生にとって、ラスト国立は最高の舞台になる。

 相手に不足はない。ルメートルは10年7月に9秒98を記録。白人で初めて10秒台の壁を破った。自己記録は9秒92で、現在も白人唯一の9秒台スプリンターだ。日本初の快挙を目指す桐生にとって、学ぶべきことが多い存在だ。さらに04年アテネ五輪金メダリストのジャスティン・ガトリン(32=米国)も参戦。昨年6月にはダイヤモンドリーグ・ローマ大会で0秒01差でボルトに勝利。自己記録9秒79を持つスター選手だ。

 桐生は今春から東洋大に進学。4月29日の織田記念国際(広島)は予選で10秒10のセカンドベストをマークした。決勝の目標について「自己ベスト(10秒01)です」と自信を漂わせていた。右太もも裏の張りのため大事をとり決勝は棄権したが、ルメートルらとの激突でスプリンターの本能が目覚めれば、9秒台突入の可能性十分。日本初の快挙達成か-。聖地でのファイナルバトルは見逃せない。

エース福島復活足がかり

女子短距離のエース福島は今大会に復活を懸ける
女子短距離のエース福島は今大会に復活を懸ける

 女子短距離のエース、福島千里(25=北海道ハイテクAC)が、今大会を復活の足がかりにする。今年のの個人初戦に予定していた4月29日の織田記念国際女子100メートルを右足種子骨の疲労骨折で自重し、3日の静岡国際、6日の水戸招待もキャンセル。心配されたが、本人が「走ろうと思えば走れるけど大事を取って」と話したように症状は軽い。その後は、今大会に標準を合わせ調整してきた。

 3年間、日本記録の更新はないが、2月にオーストラリアへ単身で渡った。約3週間、心と体をリフレッシュしてきたことで、記録への思いをかき立てられている。「今年は記録にこだわってやっていく。行けるところまで行きたい」と力強く宣言した。

 目標の1つに9月のアジア大会(韓国)を挙げる。10年に日本人初の短距離2冠を達成し、勢いに乗って12年ロンドン五輪まで駆け上がったゲンのいい大会だ。「アジアの五輪。このエリアでしっかり勝ってまた世界に行けるいいきっかけになれば」と最速女王は再加速する準備を整える。

村上、新星に発奮

ベテランの意地を見せたい村上
ベテランの意地を見せたい村上

 男子やり投げで日本歴代2位(85メートル96)の記録を持つ村上は、新星出現を歓迎した。先月29日の織田記念は80メートル43で3位。優勝したのは、所属するスズキ浜松ACに今春から入った新井だ。自分に続く日本人3人目の85メートルスロワーで、その差48センチと迫られた。ディーン元気に続く若手の台頭にも「また出やがりましたね。若い2人とおっさんのトリオで頑張りたい」と発奮材料にするつもりだ。

海老原奮起の1年

女子やり投げ日本記録保持者の海老原
女子やり投げ日本記録保持者の海老原

 女子やり投げの日本記録保持者・海老原に4年前の再現が期待される。10年広州アジア大会で優勝し、五輪や世界選手権での代表常連組になった。世界大会では予選落ちが続き、奮起の1年となる。先月29日の織田記念で優勝したものの58メートル47と記録は低調。今大会に向けては「出るからには勝ちたい」。昨年は2位で、3位だったウッドワード(カナダ)との再会を楽しみにしている。

飯塚19秒台の期待

19秒台の期待がかかる飯塚
19秒台の期待がかかる飯塚

 中大4年時の昨年、男子200メートルで日本歴代3位(20秒21)を出した飯塚には、末続が持つ20秒03のアジア記録更新はもちろん、夢の19秒台への期待がかかる。今春からミズノに入社し心機一転。年末年始恒例の米国合宿を、今年は2月上旬に10日間、カリフォルニア大ロサンゼルス校で行った。1月中旬にはハワイで体作りしており、スピード練習も充実。リレーでもアンカーの大役を担う。

【大会種目】

▽男子=100メートル、200メートル、800メートル、400メートル障害、3000メートル障害、走り高跳び、棒高跳び、3段跳び、砲丸投げ、やり投げ

▽女子=100メートル、2000メートル、1500メートル、100メートル障害、走り幅跳び、やり投げ▽IAAFハンマースローチャレンジ=女子ハンマー投げ

▽オープン=女子400メートルリレー、同1600メートルリレー
 ※種目が変更になる場合もあります。


【大会公式HP】

http://goldengrandprix-japan.com/


【関係団体】

〈主催〉 日本陸上競技連盟
〈共催〉 東京都、朝日新聞社、日刊スポーツ新聞社
〈主管〉 東京陸上競技協会
〈後援〉 TBS、日本スポーツ振興センター(SAYONARA国立競技場プロジェクト)
〈特別協賛〉 セイコーホールディングス株式会社
〈協賛〉 アシックスジャパン株式会社、大塚製薬株式会社、日本航空、株式会社ニシ・スポーツ、株式会社セレスポ









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