国際バスケットボール連盟(FIBA)から無期限の資格停止処分を受けている日本協会の理事に、日本バレーボール協会評議員の三屋裕子氏(56)が就任することが23日、分かった。事務総長に内定したサッカーJリーグの大河正明常務理事とともに、競技の枠を超えて、バスケット界を立て直す。

 新理事に関しては、改革を主導するタスクフォースが推薦する。日本代表で活躍した三屋氏はバレーだけでなく、06年からJリーグの理事に就任するなどスポーツ界全体の発展に尽くしてきた。一方で下着販売会社シャルレ社長を務めるなど、実業家としても活動。タスクフォースからは、バスケット界でのリーダーシップ発揮を期待された。

 今回の資格停止処分は、トップリーグの統一問題とともに、日本協会のガバナンス(統治)の欠如も大きな要因。今後1年間は川淵会長、大河事務総長のもと少数精鋭の特別態勢でガバナンスを強化する。財務の透明性を高めるため、地方協会の法人格取得も義務化された。実業家としての実績もある三屋氏は財務面でも手腕を発揮しそうだ。

 ほかには体操の64年東京五輪メダリストで元参議院議員の小野清子氏、JX執行役員の山本一郎氏らが推薦される。日本協会の新体制は28日の第4回タスクフォースで内定し、来月13日の日本協会臨時評議員会で選任される。梅野哲雄会長代行ら現理事会メンバーは、FIBAから資格停止処分を科された責任を取って全員が辞任。現在の評議員も29日の臨時評議員会をもって総辞職する。

 ◆三屋裕子(みつや・ゆうこ)1958年(昭33)7月29日、福井県勝山市生まれ。東京・八王子実践高-筑波大-日立。84年ロス五輪では銅メダル。06年からはJリーグ理事、07年からは日本バレーボール協会理事。現在株式会社サイファ代表取締役。177センチ。