帝京大の1年生WTB竹山晃暉が、今季の公式戦初戦で5トライを奪って華々しくデビューした。ラグビーの関東大学春季大会が開幕。王者帝京大は法大と対戦し、春季大会の史上最多得点を奪い、大勝した。

 全国高校ラグビーで御所実高(奈良)を準優勝に導いた竹山は、前半6分に敵陣内でFB重のパスを受け、左中間へ公式戦初トライを奪った。「全力で走っていても先輩方の声が聞こえた」と、初の公式戦にも動揺はなく、パスでも味方トライを3度演出した。岩出監督は「嗅覚がよく走りの技術もある」と高く評価。昨季、関東大学対抗戦の歴代最多トライ記録を作ったWTB磯田(九州電力)が卒業して抜けた穴は「埋まった」とまで言い切った。

 奈良育ちの竹山は入学式の日に初めて新宿に行き、母志穂さんと夕食をともにした。「ディズニーランドも行ってみたいけど練習で疲れすぎて」と初々しい一面も見せた。帝京大は大学選手権で6連覇中。「連覇を続けて、自分たちの代でV10を達成したい」。高校3年時に飛び級でU-20日本代表に選出された期待の星が、上々のスタートを切った。【岡崎悠利】

 ◆竹山晃暉(たけやま・こうき)1996年(平8)9月25日、栃木・宇都宮市生まれ。3歳でラグビーを始め、河合二中時代は奈良選抜の主将として全国優勝。御所実高3年時に花園準優勝。50メートル走は6秒0。176センチ、80キロ。家族は両親と弟。父和彦さんは星鶴王(ほしかくおう)のしこ名で、最高位は幕下22枚目の元大相撲力士。