世界ランキング5位の第1シード、錦織圭(25=日清食品)は、同66位、ノーシードのパブロ・アンドゥハール(スペイン)を6-4、6-4で下し、2連覇を達成した。

 錦織はこれでツアー通算9勝目となり、クルム伊達公子(エステティックTBC)の8勝を抜き、日本選手単独最多となった。

 最後は狙っていた。相手のサービスをバックハンドで受け止めると、ストレートに貫くリターンエースだ。錦織は連覇が決まった瞬間、両手でガッツポーズをつくって喜びを体現した。

 第1シードでは驚異的な強さを誇る錦織が優勝で締めくくった。表彰式で優勝カップを高々と持ち上げ、会場の歓声に笑顔でこたえた。

 優勝スピーチも堂々としたものだった。スペイン語で「オラ~」(日本語で「やあ」)と愛きょうたっぷりのあいさつでファンのハートをわしづかみ。「昨年に続いて戻ってくることができてうれしい。いいプレーができて満足です。バルセロナは地元のような場所です」。

 クレーコートで強さをみせた錦織が、5月末の全仏オープンに向け、自身にとっても、ファンにとっても、期待をもたせてくれた優勝だった。

 次戦はマドリード・オープンに参戦予定。

 <錦織の第1シード出場大会全成績>

 ◆14年2月 全米室内 優勝(16)

 ◆14年9月 マレーシア・オープン 優勝(7)

 ◆15年2月 メンフィス・オープン 優勝(5)

 ◆15年2月 メキシコ・オープン 準優勝(5)

 ◆15年4月 バルセロナ・オープン 優勝(5)

※( )内は当時の世界ランク