ラグビートップリーグのヤマハ発動機は14日、磐田市内の選手寮で、今季のファーストミーティングを行い、就任5年目の清宮克幸監督(47)が今季の強化方針を発表した。ヤマハスタイルの進化を目指すもので、トップリーグ優勝と日本選手権連覇を狙い、さらには数年先を見据えた若手の育成にも力を入れる。

 清宮監督は今季のスローガン「ヤマハスタイル」を発表した。3つの柱からなるもので、その中の1つが若手育成だ。監督就任5年目の今季、優勝を狙うと同時に、育成にも力を入れる。

 ミーティングでは「勝ち続けるチームカルチャーの育成」というキーワードを挙げた。過去、東芝は04~05シーズンから3季連続でリーグ優勝し、日本選手権では三洋電機(現パナソニック)が08年から、サントリーが11年からともに3連覇した。清宮監督は「(ヤマハ発動機は)3年間は今の強さを落とさずに優勝争いすることは可能」と力強く話すも、それより重要なことは3年で終わらせず、さらに勝ち続けるために、4年目以降を担う選手育成の大切さを強調した。

 選手育成のために、若手には育成コーチを置き、強化する考えを示した。育成コーチは主に、若手選手の練習量の管理などを任せる。清宮監督は「主力は練習量を制御しながら試合に出ている。控えがそれについていくだけでは成長せずに終わってしまう。ヤマハはそれを変えて、高いレベルで競争し4年、5年と続けることが大事だ」と説明。長期計画を掲げ、勝利の文化を根付かせる。

 戦術面では、日本選手権初優勝に導いたセットプレーラグビーを今季もさらに高めていくつもりだ。清宮監督は「2月に日本一になってから、祝福のシャワーを浴び、また勝ちたいと思ったことだと思います」と語りかけた。リーグ初優勝、日本選手権連覇を目指し、進化を続ける。【大野祥一】