代替候補地が都外の3県に分かれ、選定が注目されたセーリング会場は8日、神奈川県藤沢市の江の島に決まった。

 候補だった千葉市美浜区は競技で使える水域の狭さ、愛知県蒲郡市は東京からの距離がマイナス材料となった。江の島も周辺の交通事情が課題だが、「風を含めて海の環境はベスト」(日本セーリング連盟関係者)と、総合的な評価で上回った。

 江の島は1964年東京五輪の会場として整備され、日本有数の強化と普及の拠点となってきた。既存施設の活用は、国際オリンピック委員会(IOC)が昨年12月に承認した改革の方向性にも沿う。

 しかし、都内にマリーナを新設する当初の計画から大幅な変更となり、早急に準備を進める必要がありそうだ。夏には海水浴客で混雑する道路やビーチの警備対策、地元自治体や漁協との調整が課題となる。