29日に開幕する4大大会ウィンブルドン選手権の本戦組み合わせ抽選が26日に行われ、世界5位の錦織圭(25=日清食品)の初戦は昨年3回戦の再現となる同56位のボレリ(イタリア)との対戦が決まった。

 錦織は、タフなドローになった。初戦は、昨年の3回戦で対戦したボレリ。昨年は1週目の土曜に試合が始まり途中で日没順延。次の日曜は大会は休みで、2週目の月曜に再開。3日がかり合計41時間47分をかけて、フルセットの激戦の末に勝利した因縁の相手だ。世界ランクは56位だが、今年の全豪オープンのダブルスを制した実力者だ。

 勝ち上がっても、順当に行けば、4回戦で同9位のチリッチ(クロアチア)か同17位のイスナー(米国)が相手だ。2人とも強サーブの持ち主で、芝のコートでは要警戒。チリッチには昨年の全米決勝で敗れている。イスナーは10年1回戦で11時間5分の史上最長試合を記録し、その時に放ったサービスエース113本は1試合最多記録だ。

 その4回戦を勝ち上がっても、準々決勝で待ち受けるのは世界1位で、前年度覇者のジョコビッチ(セルビア)だ。左ふくらはぎに不安を抱える錦織は先を見ず、1試合1試合を戦い抜くしかない。